75歳女性が内科医院からの紹介で受診した。この方は2年前に上肢下肢の疼痛・微熱で発症した。リウマチ性多発筋痛症と診断して、プレドニン15mg/日から開始して症状は軽快したが、思ったより回復が遅かった印象がある。その後、プレドニンを漸減して5mg/日になったところで、かかりつけの内科医院に治療継続を依頼していた。症状が安定すれば、3か月分の処方で経過をみるの当院通院でよかったが、かかりつけ医でも合わせてもらいたいと希望された。
先月治療開始から2年経過したので、プレドニン5mg/日隔日投与に変更になった。2年継続して隔日投与から中止してくださいと紹介状に書いていたので、その通りにしてくれたものだ。先月は症状がなかったが、今月になって上肢下肢か少し痛くておかしいという。初診の時のようなつらい症状ではなかったが、気になるという。把握痛ははっきりしない。
検査すると、白血球数は正常域、血沈41mm/時、CRP0.3mg/dlとかすったような?値だった。ちょっと迷ったが、この患者さんは「死んでもいいけど、痛いのはイヤ」というのが口癖だった。初期量まで戻すほどではないと判断して、プレドニン5mg/日毎日で経過をみることにした。
82歳女性が入院中の精神科病院からの紹介で受診した。中年のころから躁うつ病で治療を受けている。パーキンソン病の治療も受けていて、L-dopaによるdyskinesiaで先月当院の神経内科に1週間ほど入院していた。薬剤の調整で軽快して、もともと精神科病院に入院予定だったので、そのまま入院していた。入院後に精神的には落ち着いた、と付き添ってきた夫が言う。もともとADLは悪く、介助でやっと歩行器歩行が少しできるくらいらしい。今日は車椅子からの起き上がりができないので、パーキンソン病の悪化でしょうかという紹介だった。
車椅子で診察室に入ってきた。意識は清明で特に麻痺などはない。車椅子から両手でつかまって立てなくはないようだった。外来看護師さんが前回入院した時のdyskinesiaの症状を覚えていて、あの時と比べたら問題ないですよという。処方の変更もなく、急に悪化するのも考えにくい。よくよく話を訊くと、昨日歩行器を使用していた時に、転倒して後頭部を打撲したらしい。頭痛・嘔気はなかった。
頭部CTでは頭蓋内出血はなく、骨折もなかった。昨日の転倒がきっかけて、もともと低いADLがちょっと下がっただけらしい。CT後に神経内科医にも診てもらったが、変わりないという。打撲のこと、頭部CTの結果、パーキンソン病の悪化ではないことを記載して、精神科病院で経過をみてもらうことにした。