腹部大動脈瘤の破裂と診断された93歳男性はそもまま急変するかと思われたが、先週から1週間持ちこたえて今朝方に亡くなった。胆道感染を併発していたので、その治療をしていた。破裂の程度によってはこのような経過になるのだった。
90歳男性も左総腸骨動脈に6cmの動脈瘤がある。発熱・肝機能障害があり、肝内胆管~総胆管の拡張が認められた。総胆管末端の結石が疑われて、地域の基幹病院消化器内科へ紹介された。結石は否定的ということで、また当院に戻された。感染性動脈瘤の症状ということで、当院の外科(血管外科)に紹介された。
今日外科医に訊くと、感染性動脈瘤ではないと思うことだった。胆道系の拡張・肝機能障害は腫大した胆嚢が総胆管を圧迫したことによるのかもしれない。炎症反応・肝機能紹介は軽減していた。
このまま抗菌薬で軽快すれば、退院にもっていける可能性もあるそうだ。動脈瘤がいつ破裂してもおかしくないが、家族と相談の結果、手術はしない方針となっている。