昨日内科の若い先生から、発熱が続く81歳男性のことで相談された。2週間前から主に夜に38℃の発熱があるそうだ。日中は平熱になっていた。頭痛もあり、検査を希望されて頭部CTを行っているが、異常はなかった。
日曜日に当院の救急外来を受診していた。神経内科医がかぜとして処方していた。翌月曜日に内科新患を再受診して、内科の(別の)若い先生が血液検査を行った。白血球数は正常域で、CRPが2.0と軽度の上昇だった。経過をみるよう言われて、2日後に3回目の受診をしたという経緯だった。
発熱源検索として胸腹部CTを行ったところ、腸間膜脂肪織(小腸間膜)に炎症像があった。ただ腹痛の訴えはなく、発熱で食欲は普段より低下しているが食べている。
小さなリンパ節?を取り囲むような形の炎症像が集簇している。腹部大動脈周囲リンパ節の腫大はない。悪性リンパ腫との鑑別に可溶性IL-2受容体抗体を追加で提出して、ステロイド投与で経過をみることを勧めた。入院してもいいが、希望しなかったので、外来で経過観察となった。