火曜日に内科の若い先生が外来で診て、入院にしたCOPD+肺炎の59歳男性。現役の喫煙者だが、ふだん本人は特に困っていないらしい。胸部X線・CTで見ると、見事に肺気腫像がある。今回は発熱・咳・痰が続き、市販のかぜ薬を飲んでも良くならないということで受診した。
受診時の酸素飽和度は98%(室内気)で正常域だった。抗菌薬の選択を相談されたが、まずセフトリアキソンでいいのではと答えた。入院後は解熱軽快してきている。来週まで1週間の治療で退院できそうな見込みだ。尿中肺炎球菌抗原は陰性で、喀痰培養で有意な菌は検出されなかった。
教科書的な肺気腫だった。このまま喫煙を継続すると、咳・痰・息切れで生活に支障が出て、さらには在宅酸素療法になる可能性がもある。厳しく禁煙指導をしますと言っていたが、受け入れてくれるだろうか。
内科専攻医1年目の若い先生が2人来ている。ひとりは自治医大出身で、専攻医3年のうち1年しか基幹病院にいられないそうで、あと2年は県の意向で地域の病院に出向になる。初期研修の分は義務年限(自治医大は9年間)にならなくて、専攻医からカウントされるそうだ。もうひとりは通常の内科専攻医で、4か月間だけ地域医療研修として派遣してもらっている。
専攻医の基幹病院から、年に1名くらいは数か月の地域医療研修で回してもらえるかもしれない。自治医大出身者の1年単位での研修は医師不足の病院としては大変ありがたい(来年度は無理かな)。来年3月に基幹病院に戻っていなくなる時は、相当にさびしくなりそうだ。