昨日当直だった看護師長が深夜から40℃の高熱を呈した。自分でカロナールを飲んで様子を見たが、発熱が続くので、朝になって当直医だった整形外科医に相談して、点滴と検査の指示をもらった。胸部X線をとる前に、整形外科医から内科に診察依頼の連絡があった。
2日前から咽頭痛と咳があった。症状からはかぜ症状(非特異的上気道炎)だが、高熱すぎる。意識清明で髄膜炎の所見はない。血液検査では白血球数7500、CRP1.1とウイルス感染相当の値だった。胸部X線で肺炎像があった。肺炎像と軽度すぎる検査値が解離している印象があり、胸部CTで確認した。右上葉・右下葉・左下葉に浸潤影を認めた。酸素飽和度が90%(室内気)を下回っていた。
喀痰培養を出したかったが、どうしても出ないという。尿中肺炎球菌抗原が陽性で、肺炎球菌肺炎だった。高熱が出た時に病院にいたので、超急性期の検査値になったものと判断された。次回の検査値(すくなくともCRPは)の方がぐっと上昇しているのだろう。
最初は入院なんてとんでもないという感じだったが、両側肺炎で酸素飽和度の低下もあり、入院してもらった。セフトリアキソンで治療を開始したが、以前肺炎球菌肺炎でなかなか解熱したかったので、キノロンを併用した患者さんもいた。明日まで経過をみて、それも考慮することにした。
1週間での退院は難しいかもしてない。ほとんど休んだことのない師長さんなので、病棟ではびっくりしている。担当している病棟の主任さんはしっかりしているので、たぶんまかせても大丈夫のはずだ。