なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

リンパ腫疑い

2018年11月06日 | Weblog

 月曜日に外科外来から連絡が来た。69歳女性が腸閉塞疑いでクリニックから紹介されてきたが、腹部造影CTで大動脈周囲にいっぱいとなったリンパ節腫脹を認めたという。どうしたらいいか、と言われたが、要するにどこに紹介したらいいかだった。

 確かに画像上は悪性リンパ腫疑いになるが、膵頭部に浸潤しているので、膵頭部癌の進行も否定はできない。まだ腫瘍マーカーを提出していないというので、院内で測定できるCEAとCA19-9を追加してもらった。結果はどちらも正常域。

 この患者さんは糖尿病外来に通院しているが、HbA1c6.4%と、これまで通りの値で糖尿病自体の悪化はない。また腫瘤内に血管が通っていること、主膵管の拡張もないことから膵頭部癌とは違う。

 リンパ腫の診断は組織診なので、生検しなければならない。そこまで施行して紹介するか最初から紹介するかだが、体表から生検できなければ、後腹膜からの生検となって、それは難しそうだ。食欲が低下していて腹痛もあるので、最初からがんセンターに紹介して検討してもらうことになった。

 リンパ腫にしてはLDHが正常域だった。IgG4関連疾患ということはないのだろうか。

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