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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腎破裂

2018年11月12日 | Weblog

 土曜日の日直の時に、外科に16歳男性(高校生)が2人搬入されていた。お昼に医局のラウンジに戻った時に、診察した外科医から見込みがはずれたという話が出た。

 高校のソフトボールの練習中に選手2人が衝突した。ひとりは鼻出血が止まらずに、救急要請された。こちらの子の救急搬入要請があった時に、もうひとりも腹部を打っていて少し痛みがあると救急隊から報告があった。ついでなので2人とも引き受けます、と返事をしたそうだ。

 搬入後、鼻出血の子はボスミンガーゼで止血された。X線で鼻骨骨折があり、それは週明けに耳鼻科外来に来てもらうことになった(手術予定)。ところが、ついでだったはずの腹痛の子は搬入時には左側腹部~背部の痛みが相当にひどくなっていた。

 造影腹部CTで左腎臓が破裂して周囲に血腫が取り巻いていて、結果的にはこちらの方がはるかに重症だった。明らかなextravasationは指摘できないが、後腹膜腔なので、出血が広がって腔内圧が上がって、いったん止まったのだろうか。

 泌尿器科常勤医のいる地域の基幹病院に連絡すると、外科系の日直は整形外科医で、泌尿器科医に連絡した上で引き受けてもらえたという。TAEできるんですかねえ、腎摘出になるんですかねえ、などと話をしていた。初めて見る画像だった。

 

 もうひとり施設入所中の90歳女性が腹痛・発熱で受診して、なぜか外科宛ての紹介だった。CTで総胆管結石があり、胆管炎・膵炎を発症していた。総胆管結石の内視鏡治療ができる基幹病院に救急搬送したので、2台続けて送らせてもらったことになる。こちらは内科系日直の先生に連絡したら、ちょうと運よく消化器内科医だったそうだ。

 

 

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