先週の日曜日に日直だった消化器科医が、周期性発熱の患者さんを入院させていた。年齢は若年ではなく、83歳の高齢男性だった。高齢の周期性発熱というのは違和感がある。
60歳代から2~4週の周期で3~4日間の発熱(38~39℃)を繰り返していた。大学病院に通院して精査したこともあるそうだ。遺伝子検査をしたらしいが、結果は覚えていない。少なくとも家族性地中海熱(孤発性)の診断は付いていなかった。コルヒチンを半年継続したが(投与量は不明)、症状は変わらなかった。
今回は発熱が40℃となり、食欲不振・全身倦怠感がひどくて受診してきた。3年前にも入院していて、その時もこの消化器科医が休日の当番の時に担当して、入院にしていた。周期性発熱の既往がわかっていたので、点滴と解熱薬で経過をみて、自然に(たぶん)軽快していた。今回も内科入院でいいのだが、前のこともあるので自分が主治医で入院としていた。やはり3日間で解熱軽快した。
発熱以外の症状は関節炎を伴う。画像上は胸膜炎があるようだ。腹痛はないが、解熱するころにいつも下痢が起きるそうだ。家族性地中海熱としてもいいのかもしれない。
今回もあとは退院するだけとなった。興味をもったらしく、自分の外来で経過をみるそうだ。またコルヒチンを定期内服を継続するかどうかだが、発熱時に頓用にしていた。その方面の専門医の外来に紹介したいところだが、そもそも専門医は県内にいないだろう。