昨日に昼に、泌尿器科医(非常勤)から56歳男性のことで相談された。患者さんは2~3日前からの(患者さんの話)陰嚢水腫で泌尿器科外来を受診した。全身浮腫があり、胸部X線・CTで胸水も認めた。血液検査で低蛋白血症があり、尿蛋白(3+)。泌尿器科の問題ではないので、どこに回したらいいかということだった。
知的障害があり、グループホームに入所している。その日は看護師さんが付いてきていた。健診もしていて、これまで二次検査になるような異常はなかったらしい。急性あるいは亜急性の発症になる。先月末から浮腫はあったそうだ。
血清総蛋白4.5g/dl、血清アルブミン0.9g/dlで、あとで追加してもらった尿蛋白定量は16g/gCrだった。BUN 32.5・血清クレアチニン1.49と腎障害があり、WBC 6700・CRP 1.0だった。ネフローゼ症候群は間違いない。
当院には腎臓内科はないので、腎臓内科にある病院に紹介になる。すぐに診てもらえるのはちょっと遠方になるが、腎センターのある専門病院しかなかった。バイタルは安定していて、酸素飽和度も94~100%(室内気)あった。救急搬送というほどではないが、胸水貯留に肺うっ血・水腫も少しあるので、治療は早い方がいい。
地域医療連携室から問い合わせてもらうと、翌日の外来なら受診できるが、急ぐ時はドクター同志で相談して下さいと言われた。さっそくつないでもらうと、今日来てもらってもいいですと言ってくれた。施設職員が連れて行けるということで、さっそく受診してもらうことにした。
患者さんは車いすに座っていたが、ふだんADLは(見守りがあれば)自立しているそうだ。責任者はおばさんになっているいうが、80歳前後と思われるので、病院にいってもらえるかどうか。