スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ランヴェットステークスとジョージライダーステークス&鍵

2015-03-21 20:03:10 | 海外競馬
 オーストラリアのローズヒルガーデンズ競馬場で行われたGⅠ2レースに日本馬が出走しました。
 <ランヴェットステークスGⅠ芝2000mに出走したトーセンスターダムは最内枠からインの3番手を追走。逃げていた馬が向正面から後ろを離して大逃げに。残り800m付近で2番手に上がったトーセンスターダムは直線はやや外目に。内から1頭,外から1頭の3頭で競り合い,この競り合いには勝ち,逃げ馬も差したのですが,内にいた馬よりさらに内から抜けてきたContributerが逃げ馬とトーセンスターダムの内にいた馬の間を伸びて優勝。1馬身半近くの差で2着でした。結果的にインを掬われて負けたという内容で,少し残念でした。
 ジョージライダーステークスGⅠ芝1500mには2頭。リアルインパクトが最内枠から逃げ,ワールドエースは後方3番手付近に控えるレース。ワールドエースは3コーナーから外を捲っていくようなレースになりましたが,伸びを欠いて11着。たぶんもっと前に位置していなければ苦しいレースであったのでしょう。リアルインパクトは逃げたまま直線に。後続に並ばれてから粘り腰を発揮。最後は内から並び掛けてきたCriterionと2頭で抜け出し叩き合ってゴール。映像では分かりませんでしたが,前に出ていたリアルインパクトの優勝でした。逃げるという競馬をしていた馬ではありませんから,騎手の好判断だったといえるのではないでしょうか。高い能力はありますが,常にレースでそれを示すことができないのが弱み。展開に恵まれたことも確かと思いますが,これくらいの力はあるということです。
 優勝したリアルインパクトは昨年暮れの阪神カップから連勝。大レースは2011年の安田記念以来となる2勝目。父はディープインパクト。半兄に2007年のオーシャンステークスを勝ったアイルラヴァゲイン。騎乗したオーストラリアのジェームズ・マクドナルド騎手は日本馬に騎乗しては初めての大レース制覇。管理している堀宣行調教師は2012年の安田記念以来の大レース制覇で海外では初勝利。日本馬の海外GⅠ勝利は昨秋のコーフィールドカップ以来。ジョージライダーステークスに日本馬が出走したのはこれが初めてでした。

 一般に人間の本性natura humanaは,神Deusの属性attributumに包容される限りでも存在すると考えられなければなりません。これは思惟の属性Cogitationis attributumのうちに,観念ideaとして包容されていると考えるconcipereのが最も容易に理解できるでしょう。また,そのように理解しておくのが適当でもあると思います。第二部定理八をそのまま援用することが可能になるからです。
 このゆえに,一般に人間が現実的に存在しなくなったとしても,いい換えれば人類が滅亡したとしても,人間の本性がそれと同時に消滅してしまうわけではありません。これは,人間の本性が思惟の属性に包容されている限りにおいて存在するといわれる場合には,永遠に存在するということから明白です。永遠aeternumは時間tempusによっては規定できないからです。
 これは人間に一般の本性です。すなわちどの人間にも該当するような本性です。ですから第四部定理三五で示されているような本性でなければなりません。そうでないとすべての人間において一致する本性ではあり得ないからです。このことから,奇異な結論の鍵となっているのが受動passioであるということもよく分かります。なぜなら,第四部定理三五は人間の理性ratioについて言及しているからです。理性は精神の能動actio Mentisです。つまり能動的である限り,一般に人間の本性は,永遠から永遠にわたって,同一のものに留まります。その変化は,受動にのみ依拠するのです。
 ここでは一般に人間の本性を例示しました。しかしこのことは一般的な本性に関してはどんな個物res singularisの本性にも妥当します。これは上述の説明の人間の部分を,ほかの個物の一般的名詞に置き換えても成立するということから明らかです。よってどんな個物にとっても,奇異な結論の鍵がその個物の受動にあるということになります。
 僕の考えでは,これと同じことが,個物の一般名詞にのみ該当するだけでなく,具体的名詞,あるいは固有名詞の場合にも成立するのです。つまり,人間の本性が思惟の属性に包容されて存在するのと同じ仕方で,たとえばライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizの本性も存在するのです。
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