スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ゴールドカップ&成立

2021-12-21 19:38:41 | 地方競馬
 第59回ゴールドカップ。張田昂騎手が昨日の3レースで左足を打撲したため,グランドボヌールは本橋騎手に変更。
 ジョーロノが発走後の正面でハナへ。向正面の入口にかけて2馬身くらいのリードとなり,2番手にはアランバローズとベストマッチョ。2馬身差でティーズダンクとグランドボヌール。3馬身差でモジアナフレイバーとアンティノウス。2馬身差でグレンツェント,クロスケ,アマネラクーンの3頭。1馬身差でインペリシャブル。ヒロブレイブは6馬身くらい離されました。最初の600mが35秒1の超ハイペースになったこともあり,縦長の隊列に。
 向正面でアランバローズは脱落。ベストマッチョが3コーナー過ぎにジョーロノの前に出て,ジョーロノも脱落。楽に追い掛けてきたのがティーズダンクでさらにモジアナフレイバーが3番手に。その後ろからグレンツェントとインペリシャブルも追い上げてきました。直線に入るとすぐにティーズダンクが前に出て,追ってきたモジアナフレイバーとの優勝争いに。モジアナフレイバーもよく迫りましたが,ティーズダンクが粘り切って優勝。モジアナフレイバーがクビ差で2着。3コーナー先頭のベストマッチョが3馬身差の3着に残りました。
 優勝したティーズダンクマイルグランプリ以来の勝利で南関東重賞3勝目。このレースは有力候補が多く,混戦模様でしたが,結果的に上位人気に推された2頭のマッチレースになりました。競走能力でいえばモジアナフレイバーの方が上なのではないかと思いますが,距離とコースに対する適性で,ティーズダンクが上回ったという結果だったといえそうです。父はスマートファルコン。母の父はキングカメハメハ。6代母がバレークイーンの祖母にあたる同一牝系です。
 騎乗した大井の和田譲治騎手は東京湾カップ以来の南関東重賞5勝目。ゴールドカップは初勝利。管理している浦和の水野貴史調教師は南関東重賞8勝目。ゴールドカップは初勝利。

 自分が悲しみtristitiaを感じているということを認識している人間が,悲しみを感じていないというのは不条理です。であるとするなら,第五部定理三は成立していないと思われるかもしれません。しかしそんなことはありませんし,僕がいいたいのもそういうことではありません。これはこれで成立すると僕は考えます。
                                   
 スピノザの哲学である観念ideaが明瞭判然と形容される場合には,その観念は十全な観念idea adaequataであるか,そうでなければ混乱の程度が低い混乱した観念idea inadaequataです。この定理Propositioでは,観念としての感情affectusと,その感情を観念対象ideatumとした観念,すなわち観念の観念idea ideaeが比較されているのですから,観念としての感情が明瞭判然と認識されるということは,観念としての感情よりも混乱の度合いが低い観念の観念があるという意味になります。僕はその観念が十全な観念ではあり得ないと考えますが,この定理は一般的に成立するということを示したいので,その点は考慮の外に置きます。このとき,それが十全な観念であるのなら,スピノザ自身が証明の中で援用している第三部定理三によって,それは精神の能動actio Mentisによるものですから,受動passioであることを止めているでしょう。しかし仮に,混乱した観念であっても,混乱の度合いが低いのであれば,その度合いが高い観念としての感情と比較した場合には,何らかの明瞭判然とした認識cognitio,あるいはこの場合には十全な認識が含まれています。そうでなければ混乱の度合いが低くなる理由がないからです。つまり,ある受動感情が明瞭判然と認識されるということと,少なくともその感情に関して部分的ではあれ十全な認識があるということは,同じことなのです。しかるにその十全な認識は同様に第三部定理三によって精神の能動なのですから,その限りにおいて受動感情は受動であることを止めているのです。いい換えれば,受動感情を明瞭判然と認識するcognoscereことによって,全面的にその受動から免れるということはできないにしても,部分的にはそれは受動ではなくなっているのです。ですからこの定理は成立しているのです。
 なおこのとき,観念と観念の観念が同一個体であるのに,混乱の程度に相違があるということは,不条理ではありません。
コメント
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