『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

zoomの『世界』を読む会・2月例会は、4名の参加

2024-02-25 16:06:55 | 日記
ZOOMの『世界』を読む会・2月例会の報告
 
 2月23日(金)、午後7時半より、zoomの『世界』を読む会・2月例会が、4名の参加で行われました。
 
今月のテーマは、
 ・小熊英二「戦後日本の「リベラル」と平和主義」
 ・鳥羽和久「受験後遺症の大人たちが子どもを追い詰める」
 ・小針誠×森いづみ「小学・中学受験のリアル」
の3本でした。
 
 第1テーマの小熊英二「戦後日本の「リベラル」と平和主義」は、参加者がそれぞれ悪戦苦闘しながら生きてきた戦後の歴史を整理するヒントを与えられる論考でした。戦争の反省から、新しい日本社会を平和で民主的なものにするために苦闘しながら、何を創ったのか、どこに問題があったのか、何が失われてしまったのか。
 丸山真男の「非武装中立」とか、鶴見俊輔の「どちらが正義かの議論より先に、まず殺してはいけない」などは、今の世界を見る視点を与えてくれる気がしました。
 筆者によれば「戦後日本の平和主義から学ぶべきは、「日本としてどうするのか」を真剣に考えていた点だろう」という。その態度から学んで、私たちは、戦後日本の平和主義を今の日本でどうするかを考えることが課題だと。昨今の軍事化の進行は、その課題の重要性を突き付けているように思いました。
 第2テーマの鳥羽和久「受験後遺症の大人たちが子どもを追い詰める」と第3テーマの小針誠×森いづみ「小学・中学受験のリアル」は、同じ問題を扱っているので、合わせて議論しました。
 鳥羽論文は保護者の意識を問題にしているが、大人がそうせざるを得ない状況に追い込んでいる「社会」こそが問題ではないか。受験の実態が、格差社会のもとになっている。という意見がありました。また、そこには「後発先進国型」の教育(苅谷剛彦)という問題がある。と。
 また、いずれも、受験の先の「大学」がどんな風になっているのか、という重要な問題にいささかも触れていないことが不満だという意見もありました。
 
■ 12月号のその他のお薦め
 ・針谷 「安倍派パーティー券事件の深層」   上脇博之
 ・井内 「見すごされる高校受験のなかで」   相澤真一
 ・須山 「壊れた対話を取り戻す」       星 暁雄
          でした。
 
◎ ZOOMの『世界』を読む会、3月例会 の予定
 ●日 時 3月29日(金) 午後7時半~9時半
 ※ 月末の金曜が定例です。
 ○共通テーマ
 ・「派閥政治の核心」           申琪榮
 ・「「清和会支配」という虚像」     井上正也
 ・「ショアーからナクバへ、世界の責任」高橋哲哉
 ○参加ご希望の方は連絡下さい。案内を差し上げます。
 ● 連絡先 須山
             suyaman50@gmail.com
 
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