『世界』2月号の、笠原十九司「憎しみの連鎖を断ち切る」は、スゴイ!
須山敦行
題材は「通州事件」。
被害者の子どもであった姉妹への聞き取りを中心とした内容だ。
「■姉・久子さん(聞き取り後、筆者に寄せられた手紙より)
私達って本当の姿は、もっと分裂していて、憎しみとか、諦めとか、怒りとか、悲しみとかがゴチャゴチャにまじり合って、一体自分が何者だか訳が判らなくなった人間でもあったのです。その状態から脱皮するのは簡単なことではありませんでした。それこそが、私達の本当の姿なのだと私は思っています。
私は今でも父や母や妹を虐殺した者たちを許してはおりません。理解はしたつもりですけれど、忘れはしません。それでも尚、私は誰よりも大きな声で「憎しみの連鎖を絶て」と叫んでいます。」
憎しみの坩堝から、通州事件にたいする「憎しみの連鎖を断ち切る」ための歴史認識を自己のものとするための葛藤をしてきた 被害の当事者の久子さんと対照的に
櫻井よしこや藤岡信勝が、通州事件の記憶を中国人にたいする「憎しみの連鎖」の喚起に利用して、憲法九条改悪のために暗躍している。
結局は戦争はだめだということにつきます。戦争は人間が人間を殺すという馬鹿なことなのです。という、妹節子さんの声
通州事件を
平和への決意へ 憎しみの連鎖を断ち切る ことを目指す人と
戦争へ進むために 憎しみの連鎖の喚起に 利用する人
『世界』二月号の、最も、お薦めの内容です。
http://historyjapanpwblog.net/tungchow-mutiny
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます