テーラーメイド、衣類で言えば、個人のサイズに合わせた注文服。当然、計測が必要ですね。
医療分野では、遺伝情報の解析がすすみ、悪性腫瘍の個人差に注目した頃から、頻繁に登場し始めた言い方です。
仙台血液疾患センター院長、宇塚善郎先生は、急性白血病の治療に対して、1970年代から、頻回の末梢血検査、骨髄検査のデータに対応した薬剤投与量を提唱してきました。これも、テーラーメイドといえます。
同じ病名だからといって、薬剤投与量が同じで同じような効果が得られると考えるのは”病気になれば、個人差は無くなるのだ"と言い換えてみれば、変なことだと了解出来るのではないでしょうか。期待する側から言えば、これだけのことをしたのだから、結果をだしてもらわなければこまるのだ!とねじ込んでくるのには好都合でしょうがね。
現在の保健医療制度の下で、テーラーメイド医療の提供は可能かと考えると、医療費の高騰につながる、テーラーメイド医療は、不可能ではないでしょうか。今年の4月から、病状の変化著しく、出血傾向が著しく、血小板減少著明な方の血液検査は、10回以上は画一的に、支払いを拒否、電解質は、健常者では一定の狭い範囲内で調整されているのですが、病気なると、調節しにくくなり、検査値に基づいた補充を行わないと、思わぬ別の臓器に生命にかかわる変化がおきてくるので、重篤な状態にならない前に、調節したいと検査するのですが、刻々と半跏する病状に合わせた検査なんかもちろん認められませんし、毎日の検査だって拒否されます。こんな基本的な検査さえ、保健での支払いが拒否されているのに、テーラメイド医療が提供されると考えられます?
テーラーメイド診断さえつけば、その後の変化はすべて判明するほど、人間の毎日の変化はお見通しと考えられるのでしょうか?