3月4日 NHKスペシャルのタイトルです。
当時お上から禁じられていた紫という色を、浮世絵の庶民にふんだんに着せて描いていた歌麿の人物像に迫る内容であった。
女性を、しかもちらリズムにあふれた女性を描いた浮世絵師というぐらいの認識しかなかった私としては、歌麿は生きた女性を描いている。エロチシズムもたくましさも併せ持った女性、女権拡張論支持者とさえいえそうな気がしてしまいました。
庶民の生き生きとしたたくましさを、あの手この手で封じ込めようとする幕府の御禁制に対して、知恵を筆に託して独自性を発揮して描いた歌麿は、権力に屈しない人で、お上を揶揄する気概にあふれていた。