医療系サイトからの情報配信で興味のある記事には、
さらに情報取得のきっかけになっています。今日気がついたのは
”RAの新JAK阻害薬試験結果良好” という記事です。
RA;関節リウマチに曳かれたから。
JAK阻害→遺伝子伝達阻害による免疫抑制。時代の進歩を感じた瞬間。
40年以上前の学生時代、両手の腱鞘炎から発症し、
治療薬として内服したアスピリンのためと整形外科の担当医は驚いた生死に関わる副作用が起きました。一連の治療中も次々と異変が生じ、一命は取り留めたんですが、担当医は、”もうなにもおこさないで。こっちも死にそうだった。” と、狼狽、辟易ぶりは今も記憶にあります。
病変はさらに広がりを見せ、心配してくださった方の紹介で、内科へとバトンタッチ。
RA因子陰性の”慢性関節リウマチ”という診断。
1960年のことですから、膠原病関連の研究は始まったばかりでした。
金製剤の治療、これも腎機能障害、呼吸器症状と矢継ぎ早の症状出現。
プラチナ製剤は、早々断念され、しかし、症状は、収まる気配なく、
やむなく金製剤の断続的、少量投与。
テニス仲間が、次々に発症。厄払いをしなければなど発症直後、いろいろありました。
卒業前の記憶がなくなるほどのパッシング、
発症間もない頃の臨死状態。
”死ぬ”が前提の疾患を専門としてからは、
熱があっても、痛くても、主治医の責務を果たすぎりぎり余裕の無い毎日で過ぎ、
同時期発症の友人二人は、世を去り、私は生き延び、
両親の最期を看取ることが出来、お盆行事をやることもできる。
発症から43年経過!
薬の作用機序を理解するとき、すべての細胞に共通なシステムを阻害したり、活性化したりする薬剤に対しては、最初は恐れを覚えます。
すべての細胞に対して、効果を発揮したらどうなる!
ついで、量的、時間的に効果を発揮し続ける血中の濃度を維持出来ないから大丈夫!
と、自分自身を納得させるのが常です。
感慨のきっかけの文章はこちらです。
文献:van Vollenhoven RF et al.Tofacitinib or Adalimumab versus Placebo in Rheumatoid Arthritis.N Engl J Med 2012; 367:508-519.
メトトレキサート療法中の関節リウマチ(RA)患者717人を対象に、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬tofacitinibの効果を第3相試験で検討。米国リウマチ学会スケール20%改善(ACR20)達成率は、tofacitinib5mg群51.5%、10mg群52.6%、アダリムマブ群47.2%、プラセボ群28.3%だった。