豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

新幹線開通・スポットライトの陰に…北斗市

2010-12-11 15:35:45 | ファース本部
今月4日、東北新幹線の東京、青森間の全線が開通し、新青森駅では賑々しく一番列車の出発セレモニーが行われました。新幹線開通に携わり、尽力をしてきた人々にとってこの開通は感無量の出来ごとだった事でしょう。(写真は開通記念で配られた青森リンゴ)

今朝の北海道新聞に、この開通の様子を裏側から見た興味深い記事が載っておりました。
取材記者は、歓喜の声に送られて滑り出して行く、この感動的なシーンを見届けた後に、時間をずらして開催された、もう一つの開業式セレモニーの取材に駆けつけます。

新幹線と並行する在来線は「青い森鉄道」に引き継がれました。新幹線の華々しい開通は、並行在来線の存続と云う課題が大きな負担となって圧し掛かります。
在来線の沿線住民にとっては、新幹線開通よりはるかに関心のある存続問題です。

青森駅で行われた、青い森鉄道の出発式には、沿線住民の多くが参加したと云います。
しかし、そのセレモニーは、来賓の遅刻と云う事態で7分間も遅れて始まり、運行ダイヤにも支障をきたしたそうです。この来賓の多くは新幹線開通セレモニーの掛け持ち参加となったのでしょうか。僅か数km程度しか離れていない青森駅と新青森駅です。

3時間近い時間差があったので掛け持ち参加は遅刻理由にならず、在来線を軽視する現れなのではとみられてしまいます。取材記者は、遅れて参加した来賓の「地域の足として今まで以上に愛させるように」と云う挨拶がとても虚しく聞こえたと云います。

加えて新幹線開通と在来線存続は「光と影」の関係に例え、新幹線での経済効果と在来線保持負担を相殺するような地域経済のバランス融合が、為されていないと指摘しています。
ソフトな文章ながら核心をついた記事は、記者の視点力と筆力によるものですが、新幹線関係者への強いメッセージとなったように思います。

5年後には北海道新幹線が、ファース本部の近く「新函館駅」まで開通します。
此処でも同じ課題があり、在来線をコストとして誰かに押し付けるのではなく、地域を愛する人々全てが自分たちの足として育てられる気概と知恵と工夫を持つべきなのでしょう。
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