住宅内の熱容量(蓄熱量)とは、日射熱や冷房冷熱などを蓄える熱量のことです。
断熱気密層の内側にあるものの総てが熱を蓄える事ができます。
日射熱を多く蓄えると夜でもその熱を放出して安定した温度をキープすることも可能です。
また蓄えた熱を放出する際は、暖房熱のような暖かい熱も、冷房での冷熱も輻射熱で放出するため、その暖房や冷房のマイルドさが格段と評価されます。
クオリティーの高い冷暖房を行うには、熱容量の大きな家づくりを行うべきです。
断熱気密層の内側の物体の総てが蓄熱するのですから、いわゆる外断熱工法を行えば、躯体の総てが蓄熱材となるのです。
蓄熱量計算は、断熱層の内側にある総ての部材の体積、比重、比熱と温度を掛け合わします。
例えば132㎡(約40坪)の家では、使用する木材量の体積が約30㎥、比熱が約0.3、比重が約0.4ですから、これを掛け合わせると3,600カロリーとなり約4kwとなります。
これは木材温度が1度の時の熱容量ですから、暖房した部屋の温度23度の暖房機を止めても19度までの4度下がる時間が4時間くらいにもなります。
冷房においても冷熱を溜め込むことでクオリティーの高い冷房空間を構築できると同時に大きな省エネ効果を発揮いたします。
私達が開発したファース工法の家は、外断熱とインナー通気層での空気循環で窓から入った太陽日射熱を構造体に溜め込んだ「ソーラーハウス」の認定も交付されています。
「パネルの要らないソーラーハウス」は、新聞社の記者が見出しとして付けたものです。
写真は潜熱蓄熱材のタイトプレートですが、充填した溶液が温度によって固形化や溶液化などの「状態変更」を起こして熱容量を大きくする不思議な蓄熱材です。
「#ファース工法」の家は、躯体等と更にタイトプレートの蓄熱量を加えた事で大きな省エネ効果を発揮しています。