夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

ショパンのノクターンと、、、

2007年02月18日 22時26分37秒 | 芸術・文化
知人のコンサートを聴きに鎌倉まで行ってきました。
実はCDは聴いた事がありますが、生は初めてでした。
いやいや、ちょっとというより、かなり驚きのコンサートでした。

この人にはじめて会ったときも驚きがありました。
会う前に下準備とCDを何枚か買って聴きました。
速めのテンポながらしっかりした音作りと、気持のこもった、叙情性のあふれるタッチ、演奏、、、、好みの音だなって感じました。
会ってみるととんでもない早口の話、頭の回転も凄く速い人って感じを受け、想像していたのとは違うものを感じてそのギャップが面白いと思いました。

そして始めての生。とんでもなく早く、歯切れのいいショパンのノクターン。。。あのCDでのたっぷりと歌っていた彼女のショパンはどこに行ったのでしょう? 
そして間を埋める彼女の話し振りの、ゆったりとした語り口、、、
ねぇ、ねぇ、ねぇ、貴女はいったい誰なのって感じであっけにとられてポカンとした演奏でした。

でもね、早口の、歯切れのいいショパンもまた面白いって感じたのも事実だし、火の祭典などの、超絶技巧を余裕を持ってこなしてしまう彼女のテクニックに参ったのも事実、、、

でももし私がハウスエージェントなら、あの音、あの演奏なら、ピアノのピッチをあと1くらい上げたかもしれない。
そうすればもっと華やかさが出てきて、彼女の演奏の歯切れのよさをバックアップしてくれたかもしれない。

あのピアノのちょっと軽すぎる音。もしかしたら小さなあのホールの反響もかなり影響しているかもしれないけど、もう少し深みのある音がでる楽器の方を欲しいホールですね。
そうすればあのホールの音への身近な空間といういい面がもっと引き出せるのかもしれない。

そうだ、マイミクの陶芸家さんにグールド命の人がいるけど、このピアニストはグレングールドの家に押しかけて友達になった人ですよ。

それにちょっと前にフルトベングラーのモーツアルトが好きって言っていた人もいたけど、彼女のショパン(生演奏版ね)もまたちょっとミスマッチ的で、でも聞いていると結構面白い。
テンポの速さは今どき驚かない。コンセルトヘボウがベートーベンの7番を演奏してその速さに驚いていたら、2日後に聞いた18世紀オケはもっと早かったりして。バロックピッチの新幹線って感じでおかしかった。
彼女の歯切れのよいノクターンがとても新鮮でした。

久しぶりに演奏会に行って、久しぶりに面白い物を聞かせてもらいました。

やはり、私のような無教養な人間でも、ブンカとかゲージュツとかにもたまには触れなきゃ駄目ですね。

Arepo アレポ スーパーバレエレッスン

2007年02月18日 08時19分46秒 | 芸術・文化
友人がちょっとした会でプロのピアニストに弾いて欲しいって頼んだら、よく知っている人なのにちゃんとした演奏の条件やギャラを請求されたってこぼしていた。
私の友人たちでも当然そうするよって答えた。
だって、彼らはどんなチャンスでもプロとしての演奏をするように最善の努力をする。
ギャラが安いから、条件が悪いからって手を抜いた演奏をすれば、それがその人のレベルとして見られていくだろうし、それ以上に、手を抜くことを体が覚えてしまうだろうから。

久しぶりでNHKのスーパーバレエレッスンを見た。模範演技はアレポのパ・ド・ドゥだったけど、このドロテ・ジルベールって何よ。
確かにルグリの動きにはきちんとあわせていたし、踊りそのものは素晴らしいけど、なんだか小手先だけで動いているようなダンス。
最近エトワールになった人らしいけど、彼女にしてみれば舞台での本チャンではないからというだろうけど、こんなダンスを踊る人なら、舞台がかかっていても、見に行く気が失せるね。