こちらに来るまでは気がつきませんでした。
岬は意外とグルメにとってとても素晴らしいところ。
魚は獲れとれの新鮮なものが手に入るし、、、
といっても、今の魚屋さんを知るまでは、スーパーで切り身を買ってましたので、ここに来た意味はなかったのですけど、ここんとこ何時も使っている魚屋さん、「これは」っていうものが入ると電話をくれるんです。「大原の市場に行ったらいいのがなくって、何も買わずに帰って来ていたら、電話で「鯛が獲れたよ」って聞かされて、すぐにU-ターンして買ってきたんだけど、欲しい?」なんてね。おまけに、この魚屋さん、おじいちゃんと息子(孫かいな?)でやっているんですけど、どちらも虫にやられて大変な目に合っているんです。さんまだってもう北海道物以外は虫がついていることがあるよなんて、、、温暖化で海水温が上がって、今まではいなかった虫が北上してきているんですね。冷凍物や煮炊きしたものなら平気なんですけど、刺身は怖い。だからこの魚屋さんでしか生魚は買わないことにしています。
それでも、今日はろくなものなかったからって、お店に出しているのに、売って切れなかったりして、、、 ここで買うのは地場の刺身だけだからいいようなものですけど。
魚を食べるのに、虫を怖がっていたら失格? そうかもしれませんね。
昔、陶磁器の専門家と仕事でオランダに参りました。帰りまして、お礼にということで吉兆の、ちょうど時期でしたがアユ料理をごちそうになりました。(美味しかったです、晴三先生。とくに「お酒」が、ごめん) その先生曰く、「ここのは郡上八幡のちょっと上のところで獲ったものを使っているんだけど、その先の支流の方がもっと美味しい」なのだそうですけど、「そこのは虫がいるからね~客には出せないんだよ」だそうです。
この話を、オランダであった、実家がそのあたりの可愛い女性にしておりましたら、「虫? いるでしょうね? でも、美味しいから食べちゃうけど(ケロケロケロ、、、って笑いね)」だそうで。ちなみにこの方も、ご実家もお医者さんなんだそうですけど、怖さを一番知っているお医者さんでも、その魔力には勝てないほど美味しいのかって、考えちゃいました。
肉も、豚は「いすみ豚」でブランド化しているんです。以前の仕事場の近くにいすみ豚をセールスポイントにしていたレストランさえあったくらいですから。牛はいずれにしろエージングしなきゃいけないので、どこでも変りはないですよね。
肉で今、狙っているのは、田圃を隔てて家と反対側にあるところにいるらしい解体している人を探して、猪と鹿肉を手に入れること。鹿(この辺では、多くはキョンでしょうけど。小型だけど、鹿に変わりはないでしょうし、、、)はステーキにしたり、煮込んだりして食べてみたらって思っています。
猪は、ちょっと面倒だけど、大昔に京都の大原(なんせいすみ市の市役所のある場所も大原なんで、わざわざ京都って入れなければ誤解が生じるでしょ)で食べた牡丹鍋、認知の頭では、名前がでてこないんですけど、合わせみそを使って料理された鍋、あれ最高でした。あれを再現してみたいのですけど、、、、
野菜はそれこそよりどりみどり。うまくすれば畑から採ってきたものを、「ほれ、上げるよ」なんてこともあるんです。
スーパーでは並ばない、ちょっとレアな西洋野菜も、この辺のレストランでは使っているんですね。聞くと、作っている農家があるので直に買ってくるのだそうで、そんなリストを作れれば最高なんですけど。
この分野で狙っているのは、ズッキーニの花。あれに肉などを詰めて焼く、、、やったことないのですけど、手に入らないものは美味しく見えるですよね。自分でズッキーニを植えるしかないのかな~?
それとチコリ、、この辺でハーブガーデンを作って仕事をしている人がいるけど、作るように勧めてみるかな?
菊科(チコリは、和名キクニガナで菊科なんです)と言えば、忘れてならないのはアーティチョーク。都会のスーパーでは手に入るかもしれないけど、こちらではなかなか手に入らない。これも作るしかないのかな~
果物は思った以上に品種が多く栽培されています。梨は岬梨が定着したブランドですし。。。
この辺で手に入りにくいものはリンゴ。梨農園では、「たいがい1本や2本は植えているよ。色がつかなくって売り物にならないだけだよ。っていうのですけど、これまた大昔、九州の安心院で食べたリンゴが忘れられない。最初九州でリンゴなんて馬鹿にして、物は試しだからって食べたんですけど、度肝を抜かれましたね。美味しかったです。この農園、まだやっているみたいですけど。リンゴは須坂のリンゴなんかは食べ放題だったし、それも美味しいのですけどね~
だから、暖かい地方のリンゴだって試してみる価値はあるんですよね。
花は、今日のお目覚でいつも時季外れの花をアップして喜んでおりますけど、早生の花が楽しめる。園芸種であっても自生の、野生に戻った生活力旺盛なものがあちこちにあって、、、、ある意味、蝶よ花よって育てられた花、、、そんなの都会にいればいつでも手に入りますよね、、、にはない魅力を楽しめますしね。
岬にないもの、来られる方におねだりするものというのは、菓子の類。
洋菓子は(その方面に疎いので)まあ、良しとしましょう。東京で勉強してきてカフェを作ったりしている方もいますし、、、
ないのは、和菓子ですよね~
お茶を飲もうとしても、それがないので諦めたりして、、、
「お菓子は、・・・堂の・・・でございます。店主が1週間ほど前に作って店に置いておきましたので、適当にほこりが溜まっておりますけど、、、 80近くにもなる店主を叱るわけにもいきませんし、、、 お腹が痛くなった、、、それはいけません。あなたのお腹のことは知っちゃいませんけど、亭主の顔をつぶされちゃ~ 生きて帰れると思うなよ」なんてことになりそうですし。
出せそうかなって一瞬期待をした最中もありましたけど、この辺の常で、あんこはあくまでも甘く、たくさん、、、なんで、ここの最中、一個食べたら、空也の最中の10個分以上に相当します。私的にはパス。好きな人もいるんでしょうね。好みの問題だから。。。。。
やっぱり、和菓子は、何百年の伝統と、それを支え叱咤する顧客がないと成立しない分野なのでしょうね。