旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ドーム観戦記 札幌到着

2006-06-22 12:00:24 | 小さな旅

北海道第一ホテルサッポロ
札幌市北区北二十三条西4丁目


苫小牧フェリーターミナルを発車した中央バス高速とまこまい号は苫小牧駅前に到着。降りる人はおらず、そこそこの人数が乗ってきた。苫小牧-札幌間の高速バスは、北海道中央バス(小樽市)と道南バス(室蘭市)のハスカップ号がほぼ30分間隔で運転されており、非常に便利である。運賃も1,270円と安い。

苫小牧は王子製紙(東京都中央区)の企業城下町であり、ホテル病院に王子の名前が付いている。苫小牧駅前を発車したバスは苫小牧市内をこまめに停車して行く。駅前から乗車した女子高校生がそれぞれ運転士に「ありがとうございました」と言って降りて行く。まだ高速には入らない。苫小牧市内だけの利用者も多く、高速バスと市内路線バスの両方の性格をもつ路線のようだ。

苫小牧東ICから道央自動車道に流入する。雨に煙る鬱蒼とした森が車窓から見えるが、あの中に分け入りたい衝動に駆られる。美沢(みさわ)PAで停車ボタンを押せばトイレ休憩するとのアナウンスがあるが、希望者は無く通過。ガラナには利尿効果があるのか、希望しなかった事を後悔する。輪厚(わっつ)PAではトイレ休憩のアナウンスは無かった。札幌南ICで流出して一般道へ。バスは札幌駅前バスターミナルまで行くが、札幌市最初の停留所、大谷地バスターミナルで苫小牧フェリーターミナルからの運賃(1,170円)を支払って降りる。すぐにトイレに向かう。

早くトイレに行きたかったから大谷地で降りた訳ではない。大谷地では地下鉄東西線に乗り換えられる。ここで乗り換えれば、市内が渋滞していても早く中心部に向かう事が出来る。共通ウィズユーカード1,100円券(1,000円)を購入し、自動改札機に直接投入して通る。階段を降りてプラットフォームに着くと、ちょうど宮の沢行が入線してきた。バスは5分程度遅れていたし、トイレに行ったので時間が無かったが、当初予定していた15時21分発に乗れた。

どこかでお祭りがあるらしく、大谷地からは浴衣の中高生くらいの女の子も乗ってきた。この日は息が白くなるくらい寒いのに浴衣とは!寒くないのだろうか?後日調べたところ、札幌まつりが行われており、札幌の気温の方は最高17.4℃、最低15.2℃だった。大通で南北線に乗り換えて15時40分発。北24条で降りる。ホテルは地上に出てすぐだった。リニューアルオープン記念で料金は安くなっており、朝食付でシングルが5,200円。クレジットカードで支払う。部屋はリニューアルしたばかりなのできれいだが、窓からは隣のビルの壁が見えるのみである。空の冷蔵庫があるのはありがたい。少しだけ生地の厚い服に着替える。何か羽織る物が欲しい。風邪をひきそうだ。風邪薬を少し飲んで出かける。

再び北24条駅。昨年購入した使いかけのカードと、先ほど購入した使いかけのカードの2枚を自動券売機に投入して、福住までの乗車券(280円)を購入する。札幌の地下鉄では自動改札機にカード2枚投入する事が出来ない。さっぽろで南北線から東豊線に乗り換えて、福住に到着した。札幌ドームまでは、もうすぐである。 (つづく)


札幌市交通局 東豊線 福住駅
札幌市豊平区月寒東一条13丁目

ドーム観戦記 上陸

2006-06-21 12:00:28 | 小さな旅

和定食と日本酒 (〔へすていあ〕レストラン)

平成18年6月16日金曜日。目が覚めて用を足しに行く。ついでにロビーを見てみると、何人かソファーに座っている。2等の客か。2等はつらいよ。すでに夜は明けている。寝台に戻ってもう一眠りする。レストランの朝食の営業が始まったので、起きて出かける。和定食(900円)と日本酒(350円)を選択。今朝は窓側の席を確保する。天候は雨。日本酒は千福だった。千福一杯 いかがです♪ やはり船上では千福に限る。朝から一杯はじめたところへ、朝飯が運ばれてくる。酒も旨いが、鮭も旨い。脂がいい塩梅にのっている。正直、晩飯より旨かった。満足してレストランを出る。

自動販売機コーナーでカップのコーヒー(100円)を買う。この自動販売機コーナーのカップ酒が千福なのは、初めて〔へすていあ〕に乗った5年前と変わらない。ロビーのテレビで衛星放送を見ながら食後のコーヒー。水500ml(120円)を買ってきて、寝台に戻る。バイク乗り同士の話が聞こえてくる。昨夜、カップ麺だった人が、お腹が空いたので、今朝はレストランに行ってきたそうだ。
「バイキングでしたか?」「いえ、普通の定食でした」
することもないので朝寝する。朝寝、朝酒…。

朝湯がまだだった。一眠りして起きると、浴室に向かう。銭湯のようなものだが、乗客は自由に利用出来る。背景には富士山の絵ではなく、窓から大海原が広がる。さっぱりして、湯上りに三ツ矢サイダー350ml(120円)を飲む。2等部屋の前を通ると、陸自の人達の部屋だった。で、また寝台に戻り寝る。別に具合が悪くて寝ているのではない。レストランで昼食の営業が始まったが、陸に上がってから簡単に済ませるつもりなのでパス。まだ寝る。さすがに苫小牧が近づいてきたので荷物をまとめて下船の準備をする。寝ているうちに苫小牧に来てしまったので北海道に着いた実感がない。

下船するため案内所前に行く。徒歩で下船するのはやはり年配者が多く、若い者は乗用車かバイクなのだろう。下船する人の列に乗船時に見かけた若い女性がいる。母娘2人旅のようだ。レストランでは小さな子供を連れた若夫婦もいたが、そちらはやはり車だろう。


苫小牧フェリーターミナル (北海道苫小牧市入船町)

ようやく下船。思いのほか寒い。薄着なのは自分だけである。船からターミナルビルへ、橋を渡って行く。苫小牧フェリーターミナルは規模が大きく、ちっちゃな地方空港よりはよっぽど立派だ。大洗のほか、八戸、仙台、名古屋への便がある。札幌行の高速バスの発車まで少し時間があるので、売店でキリンガラナ350ml(120円)とエビ巻(262円)を買う。


北海道中央バス 苫小牧フェリーターミナル停留所

バスのりばでバスを待つが、なかなかやって来ない。向うに中央バスの高速バスが止まっているので、あれが札幌行だと思うが、発車10分前になっても動かない。違うのかと思ったが、やはり札幌行だった。寒いんだから早く乗せてくれればいいのに。大洗からの母娘2人を含めて、10人弱が乗車して、定刻の13時57分バスは発車した。 (つづく)

ドーム観戦記 出港

2006-06-20 12:00:47 | 小さな旅

東日本フェリーへすていあ

小雨の降る中、大洗駅から大洗フェリーターミナルへ歩いて移動する。ここからフェリーに乗るのは3年振りである。船も東日本フェリーの〔へすていあ〕と同じである。(「エスカロップ紀行」参照)

乗船名簿を書いて、東日本フェリーのカウンターで切符をもらう。インターネット予約で運賃・料金もクレジットカードで支払済である。10%のインターネット割引で2等寝台が片道9,450円。大洗-苫小牧航路は東日本フェリー商船三井フェリーの共同運航で、同一の便について、それぞれの会社で予約を受け付けるが、乗船手続は予約した会社で行うようだ。カウンターを間違った客が向うの会社の乗船名簿で手続できないか訊ねているが、こちらの会社の乗船名簿への記入を求められている。

2階の待合室のイスに腰をおろす。ガラス張りで開放的な待合室である。ぽつぽつと乗船待ちの客がいる。テレビではNHK山本美希アナがニュースを読んでいる。車・バイクで乗船する客が車両に戻り、徒歩で乗船する客だけが残る。年配者が多いようだが、20代くらいの娘とその母親らしき親子連れもいる。

乗船開始となり2階の高さを保ったまま橋を渡って乗船するはずだが、階段で地上に下りてしまう。何らかの都合で高い位置にある乗船口が使えないのだろう。傘をさす。埠頭から小さな船に乗るように、低い位置にある乗船口に乗りこむ。エスカレーター2つを乗り継ぎ、案内所のあるCデッキまで上がる。船員に切符を見せて2等寝台の場所を教えられ、船室に入る。先客が一人いる。二段の寝台が並んでいるが、自分が指定されていたのは下段だった。

夜勤明けなので早く寝たいが、夕食がまだである。船の長旅の楽しみは食事である。寝台で横になったまま、レストランの営業開始を待つ。放送で銅鑼がなる。出港30分前だそうだ。先客はバイク乗りらしく、後から乗ってきたバイク乗りと話しこんでいる。これから1週間以上、北海道をバイクで回るようだ。実にうらやましい。私は明後日には帰らなければならない。

レストラン営業開始の放送があると、すぐに食事に向かった。レストランは2つ上のAデッキにある。自動券売機で食券を買うようになっている。種類は多くないがメニューから選べるのは良い。いか刺定食(900円)とビール(500円)を選択。定食は80円値下げしている。窓側の席は埋まっている。相席になる程には混んでいない。適当な席について食券を係の人に渡したいが、係の人が少ない。合理化の為だろうか、気長に待つ。まだ出港前なので、船室を案内する人も要るので、レストランばかりに人数をさけないのだろう。

食券を渡すと、すぐにサッポロ生ビール黒ラベル(中瓶)とグラスが運ばれてきた。サーバーの不具合で今日は(いわゆる)生ビールは出来ないそうだ。瓶からグラスに注ぐのが好きだから、一向にかまわない。船上でのビールは旨い。料理が来る前に1本飲んでしまいそうだが自制する。ジョッキで供されるとペース配分が難しい。しばらくして料理が運ばれてきた。


いか刺定食とビール (〔へすていあ〕レストラン)

さすがに今朝獲れたイカではないだろうが、美味しく頂戴する。いか刺の量が随分多い。北海道の船会社とあって、量も北海道サイズである。御飯の盛りも充分である。客はトラックドライバー、団体(陸自の方)、一般客の3つが見られる。ドライバーにはメニューにはない氷が運ばれてきて、焼酎かなんかで一杯やっている。うらやましくもあるが、こちらは船酔いの心配もあるので深酒は禁物である。適量を美味しく頂戴する。食事の間に大洗を出港したようだ。

食事を終え、売店でアイス(105円)、自動販売機で缶コーヒー(120円)を買い、ソファーでくつろぐ。時間は早いが、寝台に戻り寝るしたくをする。バイク乗りの話が聞こえてくる。レストランは高い思ってカップ麺で食事を済ませた人に、レストランに行った人がそんなに高くはなかったと話している。900円が高いか安いかは人それぞれだが、乗船前に自分が乗る船での食事はどうなっているのか調べておいた方が良い。もう明日の朝御飯を食べるまで用事はない。船室が消灯される前に眠りについた。 (つづく)

ドーム観戦記 出発

2006-06-19 12:00:36 | 小さな旅

鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線 大洗駅
(茨城県東茨城郡大洗町桜道)


カープの試合を見に行こうと思う。今年もセ・パ交流戦が行われていて、これまであまり見られなかったパ・リーグの球団との対戦が見られるのは面白い。先日は千葉ロッテマリーンズとの試合を、千葉マリンスタジアムに見に行ったが負けてしまった。今度は他の球団との対戦を見てみよう。仙台はどうかと思っていたが、ぐずぐすしているうちに日ハム戦を残すのみとなった(市民球場での試合を除く)。平成18年6月15日木曜日、カープは広島でホークスと試合があるのだが、一足早くファイターズとの対戦の地、札幌へと向かった。

常磐線緩行で新松戸14時34分発。柏で常磐線特急〔フレッシュひたち33号〕に乗り換え、14時50分発。自由席に座る。近くの席に年配の4人組の乗客が座っており、北海道の話をしている。この人達も北海道に行くのかと思っていたら、樺太の話となった。大泊、豊原、敷香、眞岡、泊居、恵須取。樺太に住んでいたらしく、次々と地名が出てくる。名前は知ってはいるが、もちろん私は行った事が無い。他人の話に聞き耳立てるのは無作法だが、聞こえてくるものは仕方が無い。興味深いところだが、この人達は石岡で降りてしまった。15時44分水戸着。

常磐線から大洗鹿島線に乗り換える。大洗鹿島線の8番線は、常磐線特急上りの7番線と同一ホームで、そこへ行くには改札内だが、もうひとつ改札があり、特急券等を改めている。新幹線乗り換え口のようである。新松戸→大洗の連絡乗車券を見せ、柏→水戸の自由席特急券を回収してもらうはずが、改札氏はこれから特急に乗るものと思い、特急券に入鋏(実際はスタンプ)し、私に返そうとしたが、すぐに気づいた。

1両編成の気動車に乗る。車内は下校する高校生が多かったが、窓側の席に座れる。水戸15時54分発。高架線をゆっくり走る。東水戸で交換するので急がない。ここは先月に乗ったばかりだが、車窓の稲があまり育っていないように見える。日照時間不足の影響だろうか。今日も雨である。北海道航路の港町、大洗に16時12分到着した。 (つづく)



よりみち ヨナトリ

2006-05-11 12:00:32 | 小さな旅

山陰本線 浜坂駅 (兵庫県美方郡新温泉町浜坂)

餘部から13時47分発、普通173D列車に乗る。14時01分、終点の浜坂に到着。次の列車まで少し時間があるので、途中下車する。サイコロ3で登場した駅前の「夢千代」の看板はカニに変わっていた。待ち時間に食事をするつもりだったが、立ち食いうどんもない。みどりの窓口で、この後で乗る列車の特急券を買っておく。団体客がドッと改札にやってきたので、慌てて再入場して下り列車の列に並ぶが、団体さんは餘部方面の上り臨時快速〔あまるべロマン号〕9164D列車に乗りこんでいた。先ほど餘部でこの臨時列車を撮影していた際、橋梁の上で徐行(あるいは停止)して、車窓を楽しませていた。

発車時刻が迫ってきて、鳥取行普通535D列車が入線してきた。上り普通534D列車の折り返しである。またしてもロングシード部に座る事となったが仕方ない。14時27分、浜坂を発車。乗り合わせているJR社員(車掌ではない)の話によると、今乗っている車両はもともと客車で、気動車に改造したものだという。岩徳線や芸備線で乗った客車の面影があるようでもあるし、ないようでもある。後で調べたところ、元は50系客車で今はキハ33形気動車となっている。稀有な気動車は榎峠をゆっくりと越えてゆき、終点鳥取に15時13分到着した。


山陰本線 普通 535D列車 キハ33 1002 (鳥取


山陰本線 鳥取駅 (鳥取県鳥取市東品治町)

途中下車して駅構内の飲食店で遅い昼食をとる。食後に駅の外に出てみる。鈴井さんがご立腹していたのはこの辺か。山陰のよりみちはこの位にして山陽側に戻ろう。鳥取からの陰陽連絡列車には特急〔スーパーはくと〕(京都-鳥取・倉吉間)のほかに、特急〔スーパーいなば〕(岡山-鳥取間)が運転されており、これに乗る。


特急〔スーパーいなば8号〕 78D列車 (鳥取

特急〔スーパーいなば8号〕78D列車はキハ187系気動車の3両編成だった。鳥取16時17分発、因美線を走る。以前は鳥取-岡山間には急行〔砂丘〕が因美線・津山線経由で運転されていたが、智頭急行智頭線の開業で、今では因美線・智頭線・山陽本線経由で特急が運転されているのだ。因美線はローカル線そのものだったが、智頭線に入ると、線形が良くてトンネルの連続する新線となった。最高時速130キロで運転するが、車両の気密が悪く、トンネルに入るたびに耳がツンとなって不快である。智頭線56.1キロを43分で走り抜け、上郡に到着。ここで進行方向が変わり、複線電化の山陽本線を走る。いつもと違う列車で勝手知ったる山陽本線を行くのは面白い。夕暮れの岡山市内を百間川橋梁と旭川橋梁と渡って岡山に18時07分到着。

岩国行がプラットフォームの向かいに停車しているが、岡山-広島間は新幹線〔ひかり475号〕レールスターを利用。最後は快速〔通勤ライナー〕5481M列車に乗り、岩国に19時58分に到着した。長いよりみちの旅が終わった。 (おわり)