旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

九州列車紀行 小倉→新岩国

2008-11-19 14:30:54 | 列車の旅

東海道・山陽新幹線 小倉駅 (北九州市小倉北区浅野)

はるばる九州まで来たのだから、ゆっくりしていきたいのだけれど、そうもいかない。明日は広島市民球場でナイター観戦の予定である。市民球場は今年が最後。残り試合も僅かとなり、購入できた切符は内野自由席である。まあ切符が買えただけいい。今日は岩国の家に帰る。新幹線への乗換口の自動改札機に乗車券、特急券(在来線と新幹線)の3枚を投入。在来線の特急券は回収される。まだ九州島内にいるが、JR九州からJR西日本の路線となる。売店で車内で飲むお酒とあてを買ってゆく。九州なので焼酎、辛子明太子は高いのでちくわにする。プラットフォームに上がると上りの〔こだま〕は出たばかりで、暫く待つ。新岩国には〔こだま〕しか停まらない。


新幹線〔ひかり480号〕 480A列車 [700系車両] (小倉)
※〔ひかりレールスター〕で運転。


この列車は小倉の次の新下関に停まると広島まで停まらない。〔ひかり〕が出た後に、団体さんがプラットフォームに上がってきた。〔こだま〕の後の〔のぞみ〕に乗るようだ。


新幹線〔こだま724号〕 724A列車 [0系車両] (小倉)

やって来た〔こだま724号〕は、夢の超特急(・○・)0系車両。11月末には営業運転が終了してしまう。(・○・)0系に乗るのも九州旅行の目的の一つ。旅の最後を飾るにふさわしい。

新幹線〔こだま724号〕 小倉(19:34)→新岩国(21:00) 25-7008


自由席に乗車!


麦焼酎にちくわ!

(・○・)0系で新関門トンネル(18,713m)を抜けるのも最後である。昭和50年(1975)開業。九州のつまみで焼酎をと思ったが、ちくわは山口県だった。山口県のちくわを食べているうちに、山口県に入って新下関に到着した。さっそく後続の〔のぞみ56号〕に抜かされる。〔こだま724号〕は広島行だが、広島以遠への客は〔のぞみ〕に乗るだろうから、この列車の客は山口県内で降りてしまうだろう。ガラガラの自由席で寛ぐ。同じ車両の客は各駅で降りてゆき、新岩国で降りる時には自分の他に一人がいただけだった。


東海道・山陽新幹線 新岩国駅 (山口県岩国市御庄)


新幹線〔こだま724号〕 724A列車 [0系車両] (新岩国)

乗車券はつづくが、九州の旅はこれで終わり。(・○・)0系には特に不満もなく快適だっただけに、その引退は惜しまれる。自動改札機に切符を投入すると、特急券は回収され、乗車券には途中下車と印字され戻ってきた。家に帰り飲み直していると、小倉で見送った〔富士〕〔はやぶさ〕がEF66に牽引されて山陽本線を走ってゆく音が聞こえた。 (おわり)


通過列車が帯にしか見えない!
いずれも平成20年9月21日撮影

【動画】 (・○・)0系新幹線〔こだま724号〕 (新岩国)
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九州列車紀行 熊本→小倉

2008-11-18 15:30:55 | 列車の旅

寝台特急〔はやぶさ〕 42列車 (熊本)

熊本に到着すると、東京行の寝台特急〔はやぶさ〕が出発を待っていた。僅か4時間ほどで折り返してゆく。今日の〔はやぶさ〕で熊本に到着し、今日の〔はやぶさ〕で熊本を発つツワモノもいるのだろう。そういう自分も九州で宿泊する予定はない。


手前は特急〔リレーつばめ53号〕 53M列車 (熊本)


「東京」の文字が見られるのも〔はやぶさ〕あってこそ!

15時57分、〔はやぶさ〕の出発を見送り、自分の乗る列車の入線するプラットフォームへ移動する。特急〔有明24号〕小倉行。博多行じゃないところがいい。熊本始発ではなく、豊肥本線光の森始発。光の森って何やねんと思ったらニュータウンらしい。指定席は熊本-小倉間で窓側に空席がなく、自由席にしたのだが、熊本駅では自由席の列が出来ている。列車が到着した。乗り込んだ車両には窓側に空席はない。しかし隣の車両には空席多数。4両編成中、3両が自由席で、心配には及ばなかった。熊本16時10分発。午前中に〔はやぶさ〕でやって来た道を、電車特急は快走する。その分、停車駅は多く設定されているが。

特急〔有明24号〕 熊本(16:10)→小倉(18:30) モハ787-12


有明海を挟んで雲仙が見える! (長洲-大野下)

雲仙を見て、福岡県に入る。一旦、佐賀県に入り、再び福岡県にはいる。博多が近づくにつれ、混み合ってきた。そして博多に着くと乗客の多くが入れ替わる。博多で新幹線に乗り換えられるが、このまま小倉まで行く。少しでも九州の列車に乗っていたいのもあるが、熊本→〔有明〕→博多→〔こだま〕→新岩国と乗り継ぐより、熊本→〔有明〕→小倉→〔こだま〕→新岩国と乗り継ぐ方が特急料金が安いのである。もちろん博多乗り継ぎの方が速い。博多からはほぼ空席がなくなった。休日を博多で過ごして家路に向かうのだろう。特急料金も安く、割引切符もあり、気軽に特急に乗られて羨ましいが、京阪神のように新快速の方が特急料金が要らなくていい。なお、福岡市・北九州市の両政令指定都市間では、JR九州(鹿児島本線)、JR西日本(新幹線)、西鉄(高速バス)が鎬を削っている。そんな中、速度の遅い〔はやぶさ〕は都市間特急のお邪魔なのか、後続の〔有明24号〕は途中駅で抜いていった。日も暮れて終点の小倉に到着した。


特急〔有明24号〕 1024M列車 [787系車両] (小倉)


寝台特急〔はやぶさ〕 42列車 (小倉)

せっかく〔はやぶさ〕を追い抜いたので、待ち構えて撮影する。


寝台特急〔富士〕 2列車 (小倉)

大分発東京行の〔富士〕もやってきたので撮影する。〔はやぶさ〕と〔富士〕は、次の門司で連結される。その様子を見に門司まで行ってもいいが、まあやめておく。かしわうどんにも惹かれたが、今朝の〔はやぶさ〕の車内から見たプラットフォームのラーメン店に入り、ラーメンを啜る。ようやく九州らしいものを食べた。 (つづく)


ラーメン(420円)
※画像をクリックすると大きなサイズで表示します。
いずれも平成20年9月21日撮影


九州列車紀行 八代→熊本

2008-11-17 06:00:41 | 列車の旅

澤井家長屋門 (熊本県八代市西松江城町)

松濱軒で紹介された長屋門を見に行く。武家屋敷には現在の御当主がお住まいだという。確かに八代は散策するのにいい街だと思う。しかし今日は時間がない。またゆっくり再訪しよう。


八代城跡 (熊本県八代市松江城町)


松井神社 (熊本県八代市北の丸町)

松井神社に参拝する。バスを待つ間、境内を散策する。


彼岸花が咲いていた! (松井神社)


臥龍梅 (松井神社)

細川三斎(忠興)公のお手植えの臥龍梅。樹齢は350年を越えるという。

産交バス 松井神社前(14:31)→八代駅前(14:39)


肥薩おれんじ鉄道 八代駅 (熊本県八代市萩原町)

バスで駅に戻る。平成16年(2004)の九州新幹線の新八代-鹿児島中央間が開業に伴い、鹿児島本線の八代-川内間は廃止、肥薩おれんじ鉄道線として開業している。JR九州の駅舎の東側に肥薩おれんじ鉄道の駅舎はあった。利用者が少ないのにわざわざ別の駅舎を設けるのかが解らない。勝田駅みたいな感じでは駄目なのか。さて、食事をしたいが時間がない。駅にうどん屋でもあればと思ったが、それもない。待合室と売店を兼ねたようなところで飲み物を買い、東京駅の売店で買った菓子パンを食べる。八代-新松戸間の乗車券に入鋏のスタンプをもらい入場する。八代駅には自動改札機はない。


肥薩線0キロポスト (八代)

八代は肥薩線の起点でもある。肥薩おれんじ鉄道線と紛らわしいような。


鹿児島本線 普通 6346M列車 [815系車両] (八代)

熊本行の列車はロングシートだった。来る時は転換式クロスシートだったのに。車窓は眺めにくくなったが、列車は来た道を戻り、熊本に到着した。 (つづく)

鹿児島本線 普通 八代(15:11)→熊本(15:45) クモハ815-4

九州列車紀行 熊本→八代

2008-11-16 16:00:46 | 列車の旅

鹿児島本線 普通 5335M列車 〔817系車両〕 (熊本)


鹿児島本線 熊本駅 (熊本県熊本市春日)

プラットフォームには2両編成の列車が入線していた。JR九州らしく座席は良いのだが、あいにく空席がない。補助席が空いていたので椅子を出して座る。熊本を出発。車両基地があり、東京から乗ってきた〔はやぶさ〕の車両が停まっているのが見える。暫く建設中の九州新幹線と並走する。各駅停車だが電車なので速い。〔はやぶさ〕より快適にすら感じる。憧れのブルートレインだったが、長時間同じ列車に乗っていたので、さすがに飽きていたのだろうか。ひとつひとつ駅に停まる各駅停車もまた味わい深い。日曜日だが宇土から高校生が多く乗ってきた。宇土からは三角線が分岐している。この線にはまだ乗ったことはないが、いずれ乗りに来るだろう。

千丁を過ぎ、〔リレーつばめ〕が走る九州新幹線への連絡線が右に分岐して新八代に到着。新幹線と在来線のプラットフォーム、改札は分かれているが、〔リレーつばめ〕は新幹線〔つばめ〕と同一のプラットフォームに乗り入れるので、乗り換えはスムースである。〔リレーつばめ〕以外の列車と新幹線の乗り換えは少々歩く事になる。新八代を発車した列車は、製紙工場を大きく迂回して、終着の八代に到着した。

鹿児島本線 普通 熊本(12:30)→八代(13:04) クハ816-12


最終目的地に到着! (八代)


鹿児島本線 八代駅 (熊本県八代市萩原町)

発券に難儀した乗車券に「乗車記念使用済」の押印をもらい、記念に持ち帰る。八代を旅の目的地としたのは、なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて熊本へ行つて来ようと思ふが、更に足を延ばして内田百ケン(門構えに月)先生ゆかりの松濱軒のお庭を眺めて来ようという訳である。帰りの切符を作ってもらって、まずは八代城跡へ向かう。

産交バス 八代駅前(13:20)→八代宮前(13:29)


八代宮・八代城跡 (熊本県八代市松江城町)

肥後には八代城のほかに熊本城があるが、一国一城令にもかかわらず八代城があったのは薩摩を睨んでとか。肥後熊本藩筆頭家老で八代城主の松井家の建てた御茶屋が松濱軒である。旅館として営業されていた時期に百ケン先生は何度も泊まられている。


松濱軒 (熊本県八代市北の丸町)


唐破風の玄関!

建物は公開されていないが、お庭を散策できる。門をくぐって右にある驥斎という建物で300円の入場料を支払う。こちらの御婦人に実に丁寧な説明をしていただく。驥斎とは元は馬屋であったところで、松井家に伝わる文物が展示されている。陶磁器などを拝見してお庭に向かう。


国指定名勝 旧熊本藩八代城主浜御茶屋(松浜軒)庭園
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元禄元年(1688)の造園だそう
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百ケン先生が眺めたお庭を自分も眺める。やはり鴉が鳴いている。お池の水は枯れていない。花菖蒲の頃にくれば最高なのだろう。散策していて蚊に食われる。九州肥後はまだ夏の名残である。さて驥斎の他にも展示している所があるというので、また松濱軒の御婦人に伺う。百ケン先生のファンかと尋ねられる。実際にファンの方が訪れるらしい。自分は「阿房列車」くらいしか読んでないので、ファンですというのはおこがましい。カープファンですとは即答できるが。歴史に興味はありますかと、八代市内の他の見所も丁寧に教えていただく。とても八代には2時間しかいません、とは言えぬ。第二展示室も拝見して、松濱軒を後にした。 (つづく)


こちらは南門!
いずれも平成20年9月21日撮影

九州列車紀行 はやぶさ九州上陸

2008-11-10 18:30:50 | 列車の旅

鹿児島本線 門司駅 (北九州市門司区中町)

昭和17年(1942)に開通した世界初の海底トンネル、関門トンネル(下り線3,614m)を抜け、九州・福岡県に上陸する。下関でJR西日本からJR九州となったが、関門トンネルも山陽本線であり、直流電化となっている。トンネルを抜けた門司駅構内に交直流の死電区間がある。鹿児島本線は交流電化。九州最初の駅、門司に定刻8時46分に到着した。東京から併結だった〔富士〕とはここで分割される。前方の熊本行〔はやぶさ〕は8時59分に先に出発、後方の大分行〔富士〕は9時10分の出発となる。機関車も再び付け替えられる。プラットフォームは付け替えや分割を見る人で活況を呈している。


九州内を牽引するED76 66号機! (門司)

列車番号1は〔富士〕がそのまま名乗り、〔はやぶさ〕は列車番号41となり門司を出発する。九州を快走と言いたいが、ノロノロ運転で次の小倉に遅れて到着。大雨と信号トラブルの影響という。プラットフォームには立ち食いそばならぬ、立ち食いラーメン店が見える。小倉を出発しても快走しない。どうも面白くない。つい居眠りをしてしまう。福岡市内を走る。西鉄の香椎駅が高架になっており驚く。福岡には暫く来ていない。〔ゆふいんの森〕の車両が吉塚に停まっている。〔はやぶさ〕が行った後に、始発駅に向かうのだろう。その博多に到着した。流石にここで降りる客は多い。定刻だと〔はやぶさ〕は東京18時3分発で、博多は翌日10時10分着。〔のぞみ53号〕は東京18時50分発で、博多は23時57分着。〔のぞみ1号〕は6時発、博多10時50分着。新幹線と時間を比較するだけ野暮である。なお、東京-福岡間では新幹線より航空機の方が利用者が多い。ダイヤが乱れていて、なかなか博多を出発しない。品川6時発の〔のぞみ99号〕の方が先に着くんじゃないかとヤキモキする。博多10時17分発の〔ゆふいんの森3号〕が入線してきた。まさか先に出発させるのか。流石にそれはなく、〔はやぶさ〕は出発した。

この先の鹿児島本線は、九州新幹線開業前後に利用している。開業前に奮発してL特急〔つばめ〕をグリーン車で博多-西鹿児島間と利用したが(「今年一番長かった列車の旅」参照)、つばめレディによる飲み物のサービスもあってよかった。電車特急と寝台(客車)特急では同じ車窓でも全く印象が違う。佐賀県に入り鳥栖に到着する。寝台特急〔さくら〕に乗った時は、ここで〔はやぶさ〕と切り離され、長崎へ向かった。その〔さくら〕はもうない。鳥栖でもなかなか出発しない間に〔ゆふいん3号〕が追いついた。九大本線の分岐する久留米までは追いかけっこが続くのだろうか。鳥栖を出発。鳥栖スタジアムが左に見える。建設中の九州新幹線が近づき、福岡県に戻って久留米に到着。


九州新幹線の工事が進む! (久留米)

久留米の次は大牟田。西鉄の路線も見える。〔リレーつばめ〕〔つばめ〕で新八代、鹿児島中央方面への客は大牟田で乗り換えるよう放送がある。本来、終着の熊本で接続するが、ダイヤが乱れているので、〔はやぶさ〕は通過駅の玉名で退避(運転停車)して、〔リレーつばめ41号〕を先に行かせるという。面白くない。上り線にやって来た〔リレーつばめ4号〕には「篤姫」のラッピングがしてある。昨年は小海線で「風林火山」のラッピングを見たが。熊本県に入る。有明海の近くを走る。対岸には長崎県の雲仙が見える。放送どおり、玉名で〔リレーつばめ41号〕を先に出発させる。電車と客車では速度が違うから仕方ないのだが、面白くない。


高架橋が見えた! (肥後伊倉-木葉かな?)

いい感じの木造駅舎(肥後伊倉?)を見て、建設中の新幹線をくぐり、田原坂を越えて、終着が近づいてきた。正午をまわり、東京から18時間以上掛かって熊本に到着した。ここも九州新幹線が建設中である。向かいの席のニイチャンも終着まで乗り通したが、夜が明けてからも何故かカーテンを引いたままだった。


約18分遅れで到着! (熊本)


寝台特急〔はやぶさ〕 41列車 (熊本)

〔はやぶさ〕をゆっくり撮影し、回送を見送って自動改札機で途中下車する。特急券・B寝台券には「無効」の押印をもらい、記念に持ち帰る。友人に熊本到着のハガキを書いて投函。昼食には熊本名物「太平燕」を食べたかったが、列車の遅れで時間がない。太平燕はあきらめ、最終目的地の八代へ向かうため、自動改札から再入場した。 (つづく)


鹿児島本線 熊本駅 (熊本県熊本市春日)
いずれも平成20年9月21日撮影