白新線 普通 1621M列車 [E127系車両] (新潟)
越後線から白新線直通の新発田行がやって来た。座席はロングシートばかりである。新潟を出発すると、先ほど〔ムーンライトえちご〕で通った信越本線と分かれ、東へ向かう。阿賀野川を渡るが、まだ新潟市。新潟競馬場へのバス便のある豊栄も新潟市北区となった。気持ちの良い朝の水田の中を走って、新潟市から新発田市に入り、羽越本線との接続駅の新発田に到着。ドアの前で女性が開くのを待っているので、「開」ボタンを押す。保温のためにドアは半自動になっているのだが、知らない人は知らない。
白新線 普通 新潟(6:01)→新発田(6:36) クモハE127-7
羽越本線 新発田駅 (新潟県新発田市諏訪町)
羽越本線(新津-秋田間)に入る!
ちょっと時間があるので改札を出てみる。「北海道&東日本パス(普通列車限定)」は自動改札機をに投入できる。「青春18きっぷ」は有人改札となる。駅舎を撮影して、次の列車を待つ。羽越本線新津発酒田行である。新津は羽越本線の起点で、〔ムーンライトえちご〕でも通ったが、この酒田行を新津で待つのも億劫で、新潟で朝飯を食べたかったので、新潟経由にした。羽越本線は電化しているが、やって来たのは気動車(ディーゼルカー)である。ボックスシートだが、窓側の席は空いてなかった。しかし途中で海側・窓側の席に座れる。
羽越本線 普通 823D列車 [キハ110系車両] (村上)
なぜ電化区間なのに気動車なのか。首都圏から延々続く直流電化区間が終わり、村上-間島間の死電区間を挟んで交流電化区間となるのである。常磐線は取手-藤代間にある。E127系など直流の電車は走れない。常磐線のように交直流電車を走らせばよかろうが、それはせずに交流も直流も関係のない気動車を走らせている。
村上を出発し、死電区間を通過し(関係ないが)、三面川を渡り、隧道を抜けると海辺に出た。眺めは良い。青い海が眺められれば良かったが、あいにく曇り空で灰色の海である。やがて笹川流れに差し掛かる。海岸線に奇岩が続く景勝地である。鼠ヶ関より新潟県から山形県に入る。北陸からみちのくの旅となる。こちらの海岸線の眺めも良い。家々は立派で、黒い瓦葺である。向かいの席に年配の御婦人が座った。車掌から切符を買っている。途中から知り合いの御婦人も乗ってきて話し始めたが、言葉が難解である。みちのくに入ったなと思う。海岸を離れて鶴岡に到着。御婦人方は下車したが、近くの席に英語を話す一行が乗ってきた。言葉が難解である。痛ましい事故のあった第二最上川橋梁(北余目-砂越間)をゆっくりと渡り、酒田に到着した。
羽越本線 普通 新発田(6:44)→酒田(9:30) キハ110-224
羽越本線 酒田駅 (山形県酒田市幸町)
羽越本線 普通 539M列車 [701系車両] (酒田)
跨線橋を渡って乗り換える。今度は電車。しかしロングシートの701系。女性の車掌さんが乗り換え客を待っている。これより秋田支社の管轄だが、秋田美人かどうかは知らぬ。出発までに缶コーヒーを買ってきて飲む。電車はやっぱり速い。相変わらず曇り空で鳥海山は拝めない。山形県から秋田県に入り、象潟に到着する。「松島は笑ふがごとく、象潟は憾むがごとし」。松尾芭蕉翁が象潟を訪れた時には、松島のような松を載せた小島が海に浮かぶ景勝地だったそうだが、文化元年(1804)の地震で隆起して陸地となった。今は田圃の中に、かつての島が丘のように残り、やはり松を載せている。一眼レフを構えた男性が、車内から何枚も写真を撮っている。ロングシートでも無理やり海の方を向いて車窓を眺めていたが、羽後本荘で左右の席が埋まり、振り返りづらくなった。海風が強いのか高い木もなく、眺めていたい海岸線なのだが、前を見て時折居眠りをするばかりである。雄物川を渡り、狭軌と標準軌のある奥羽本線が近づいてきて、秋田に到着。
羽越本線 普通 酒田(9:38)→秋田(11:31) クモハ701-8
羽越本線の終点、秋田に到着!
奥羽本線 秋田駅 (秋田県秋田市中通)
千秋公園 (秋田県秋田市千秋明徳町)
時間があるので、お堀まで歩いてみる。さて、午飯に稲庭うどんを食べたい。何軒か見てみる。おそらく有名な店には列が出来ている。簡単に済ませたいので、駅ビルの中の店舗に入る。少し歩いて暑かったので、ぶっかけ稲庭うどんにしてみた。これは麺が具材に負けている。ざるうどんにして、稲庭うどんの食感を味わうべきだった。 (つづく)
ぶっかけ稲庭うどん(780円)
いずれも平成20年7月20日撮影