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津軽線 普通 329M列車 [701系車両] (青森)
青森で奥羽本線の列車から津軽線の列車に乗り換える。東京都区内からの乗車券の経路から大きく外れるが、ここまで来たら一路北海道を目指す。津軽線の列車はワンマン運転ではなく、車掌が乗務していたので、乗車券の区間変更をしてもらう。新青森から140円区間の乗車券を出して、函館までの切符を買う。レジのレシートのような車内補充券をもらい、新青森-函館間の運賃(3,150円)との差額(3,010円)を支払う。
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乗車券(原券と車内補充券)
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新青森より高架が延びる! (青森-油川)
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車両基地が見えてきた! (青森-油川)
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ここが基地の先端? (青森-油川)
特急等で足早に通り過ぎてしまう津軽線を各駅停車で行く。ロングシートの車両だが、空いているので存分に車窓を楽しめる。乗客の多くは地元の人のようである。津軽半島を北に向かい、陸奥湾も見て、終着の蟹田の到着する。
津軽線 普通 329M 青森(10:57)→蟹田(11:35) クモハ701-9
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蟹田に到着
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㊨ 特急〔スーパー白鳥1号〕 4001M列車 [789系車両] (蟹田)
蟹田からは特急列車を利用する。津軽線・海峡線の蟹田-木古内間の各駅相互間に限り、乗車券のみで特急の普通車自由席に乗車できるという特例がある。開業時は料金不要の快速〔海峡〕が運転されていたが、現在では料金が必要な特急・急行のみの運転となった事に伴う乗車特例だそう。それでは遠慮なく乗車券のみで特急に乗せてもらう。
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青函トンネル通過予定時刻表
八戸発函館行、特急〔スーパー白鳥1号〕は、蟹田で
JR東日本と
JR北海道の乗務員を交替して出発する。津軽線は
JR東日本の路線である。中小国という無人駅を通過する。さらに少し行くと、新中小国信号場に至る。ここで津軽線から海峡線が分岐する。
JR東日本と
JR北海道の境界はここにある。単線ながらここまで電化されていた津軽線も新中小国(信)からは非電化となり、遠ざかってゆく。一方、海峡線の線路は複線電化である。自動車が一般道から高速道路に流入するが如く、新幹線規格で建設された区間に列車は進んでゆく。ただし軌間は狭軌(1,067ミリ)で敷設されている。列車の速度も上った。しかし本来は新幹線が走ってこそであって、新青森からここへ繋がる線路が整備されつつある。津軽今別を通過。そろそろ世界最長だった青函トンネル(53,850m)に入る。だった、というのは、10月にスイスでアルプスを貫く全長約57kmのゴッタルド・ベーストンネルが貫通したのだ。まだ開業はしていないが、青函トンネルが世界最長を名乗れなくなる。座席の目の前にはトンネルの通過予定時刻が表示してある。その通りにトンネルに入り、海底駅を通過し、青森県から北海道へ。
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三線軌条の敷設が進む! (知内-木古内)
初めて北海道に渡ったのは、連絡船でも飛行機でもなく、昭和63年夏、青函トンネルからだった。感動の初めての北海道の車窓だったが、22年を経たトンネルを抜けた車窓もあまり変化はないようだ。しかし隣の上り線の線路を見ると、新幹線用にもう1本のレールが敷設されている。3本で在来線の狭軌(1,067ミリ)と新幹線の標準軌(1,435ミリ)とに対応するのである。左の車窓に単線非電化の江差線が近づき、北海道最初の停車駅の木古内に到着する。
特急〔スーパー白鳥1号〕 4001M 蟹田(11:43)→木古内(12:30) モハ788-104
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木古内に到着
木古内で降りて、特急料金を節約しようという人が多いのかと思ったが、自分を含めて4人程が普通列車に乗り換えるだけだった。そのまま函館まで乗車した場合、木古内-函館間の特急料金が発生するのではなく、実際に乗車した蟹田-函館間の特急料金が発生する。ちなみに蟹田-木古内間の特急の特例は、青春18きっぷにも適用される。木古内を出発したワンマン運転の気動車は、津軽海峡を車窓に望みながら、各駅停車で函館を目指す。なお、乗っているのは気動車だが、木古内より函館までの区間は電化されている。
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車窓には津軽海峡! (釜谷-渡島当別)
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函館山が見える! (釜谷-渡島当別)
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函館山が近づいてきた! (渡島当別-茂辺地)
青函連絡船には一度しか乗っておらず、北海道へは青函トンネルを抜けて来る事が多かったから、ここの車窓で北海道上陸を実感する。快速〔海峡〕の頃も良かったし、寝台特急〔北斗星〕で、朝の津軽海峡を眺めるのも味わい深い。普通列車の車窓は、もっとゆっくりと眺められる。車内は閑散としていたが、函館が近づくと座席も少し埋まってきた。単線の江差線から複線の函館本線に入り、函館に到着する。
江差線 普通 135D 木古内(12:34)→函館(13:46) キハ40-808
※五稜郭-函館間は、函館本線に乗り入れる。
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函館に到着
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江差線 普通 135D列車 [キハ40形車両] (函館)
※五稜郭-函館間は、函館本線に乗り入れる。
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函館本線
函館駅 (北海道函館市若松町)
連絡船時代の函館駅はすでに無く、平成15年に新しい駅舎になってしまった。昭和の匂いのする旧駅舎は良かったが、新駅舎は入口、改札、プラットフォームに至るまで段差がなく、機能的で悪くない。たっぷりと採光されて、明るい印象である。長旅で疲れてきたので、
キリンガラナを買って飲む。内地でも売ってくれればいいのに。駅構内の観光案内所で函館山への交通手段を尋ねる。登山バスがあるはずだけど、すでに冬籠りで運休中。他にはロープウェイという手があるが、運賃はバスより高い。観光案内所でクーポンを頂戴したので使おうと思う。函館山は夜景で名高いけれど、天候が崩れるようなのでホテルへ向かう。駅前の土産物店で絵葉書を買い、中央郵便局から友人に出す。歩いてホテルまで行ったが、他の地方都市のように、建物が更地・駐車場になって歯抜けになっていて寂しい。
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函館パークホテル (北海道函館市新川町)
こちらのホテルは、函館駅が旧駅舎だった頃、宿泊案内所で紹介してもらい、素泊まりで泊まった事がある。係員が宿に電話で確認し、部屋を確保すると宿泊代金の一部を案内所で支払い、宿で残金を支払う方法だった。函館や帯広でも案内所は利用した。洋室の利用がほとんどだったが、ここは部屋にバス・トイレもあって、和室もいいなと記憶に残っていた。今回は旅行会社のウェブサイトで一泊二食のプランを予約しておいた。チェックインしてお部屋へ。さすがに広い。
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お布団はすでに敷かれています!
函館観光は明日にして、今日は旅館でお茶でも飲みながらお相撲を見ようとテレビをつけたら、カイワレ宰相が答弁をしている。全く面白くも無い。ホテルでまったり相撲観戦は楽しみなのに。地上波アナログ放送しか映らないので、HTBの番組を見てみる。札幌ドームでの日ハム選手とファンのイベントを放送している。函館の天気は悪くなり、雷雨となっている。観光に行かなくて正解である。落雷で照明とテレビが一瞬消える。NHKのローカルも見てみる。東京にいた登坂アナが出ている。4月から札幌局となっている。北海道ローカルだけでなく、函館局からのニュースもある。落雷による瞬時停電で函館の夜景が消える瞬間があった。ロープウェイは運休となったそう。
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テレビは地上波アナログ放送!
半井さんのお天気を見て、ご飯を食べに行く。ホテルに入っている居酒屋さんでいただく。店内には宿泊者だけでなく、宿泊者以外のお客さんも入っている。チェックイン時に料理を選び、時間も決めてあるので、席に着くとさっそく用意してくれる。
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サッポロクラシック(480円)
その前にビールを注文。
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刺身定食(代金は宿泊プランに含まれる)
もっと豪華な料理のプランもあるが、今回はお刺身に焼鳥を追加する。
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㊤【鶏】もも串(150円) ㊦【豚】精肉串(150円)
焼鳥なのに豚という、室蘭で焼鳥のスタイルですね。これで麦焼酎(400円)をロックで一杯。お酒と焼鳥の代金を支払い、ほろ酔いで店を出る。ホテルにはコンビニエンスストアも入っているそうなので、フロントで場所を聞くと、今の居酒屋の店内を通って行くよう教えられる。ホテルの玄関から回るより近いのである。居酒屋のホテル館内の出入口より再び入店し、店内を通り抜け、居酒屋の表の出入口から外に出る。まだ小雨が降っているが、あまり濡れずに
セイコーマートにたどり着く。アイス等を購入すると、また居酒屋店内を抜けてホテルの部屋に戻った。
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バニラアイスカップ(98円)
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食後のデザート♪
いずれも平成22年11月22日撮影
北海道に来たらセイコーマート独自の商品を見るのが好きである。今日は夜汽車の疲れもあるし、布団は敷いてあるし、アイスを食べたら早めに寝る事にする。 (つづく)