旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

猿田彦神社・二見興玉神社

2019-06-03 11:00:00 | 

松阪肉串

無事に外宮、内宮とお参りを済ませ、昼食にしようと思う。バス停近くのお店に戻ってみる。先程はうどんを値下げしていたが、元の値段に戻っている。値下げは朝のうちだけだったようである。何となくこの店に入ろうと思っていたから入る。カウンターの席に案内される。麦酒と鰻串、麦酒と松阪肉串のセットが目に留まる。少し思案して松阪肉串の方を注文する。


beer 麦酒に松阪肉串kirakira2

もちろん旨い。


伊勢うどん

もちろんうどんも食べる。伊勢のうどんは独特である。太くて実に柔らかいうどんに、つゆというかタレが入っている。


麵はこんな感じ♪

タレをよく絡めて食べる。旨い。以前食べた伊勢うどんは大した事なかったが、ここのは旨い。タレがいいのだろう。なお、うどんの食感は通常のうどんと全く異なる。別の麵料理だと思った方がいい。久しぶりに旨い伊勢うどんを食べた。ごちそうさまでした。


丼どん亭 (三重県伊勢市宇治今在家町)



食後は、おはらい町を歩く。飲食店や土産物店が軒を連ねる。昔風の店構えを復活させて、かつての賑わいを取り戻したそう。ここへ来ると、赤福のお店に行ってお茶とともに赤福餅を頂戴することが多い。大学時分に内宮にお参りした後で食べ、翌日はお参りする訳ではないが、もう一度食べるためだけに訪れた。今日は赤福餅とは別の餅を食べるつもりである。


名物 へんば餅(2個 160円)

へんば餅。本店は別の場所にあって、出川さんが立ち寄っていたので食べてみたかったのだが、おはらい町にもお店があるので訪れる。本店だと普通にお茶を淹れてくれるのだろうが、ここは小さなお店なので、お茶は給茶機で自分で注ぐが、ちょっと泡立ってしまった。さて、お餅の方だが、赤福餅が餡子が外、餅が中なのに対し、へんば餅は餡子が中、外を餅が包む一般的なあんころ餅。少し焼き色がついている。少し硬いのかと思っていたが、餅は柔らかい。柔らかな餅の中に餡子。実に旨い。餡子が中なので、手で持って食べられる。馬の背に揺られてきたお伊勢参りの旅人が、宮川を渡る前に馬を返す。宮川のほとりの茶屋で出されていた餅が、へんば(返馬)餅となったそう。競馬の返し馬は関係ないか。伊勢に来たら食べたいものが増えてしまった。


へんばや商店 おはらい町店 (三重県伊勢市宇治浦田)




猿田彦神社 (三重県伊勢市宇治浦田)

おはらい町を抜け、猿田彦神社にやって来た。内宮には何度も来ているが、こちらは初めてお参りする。三重県に来ているが、三重県と言えば、堀さんと萩ちゃんの番組だが、お二人での放送は3月で終了してしまった。その最後のロケ地がここ猿田彦神社である。昨年の6月にテレビ埼玉(テレ玉)で偶然見掛けて、よく見るようになったのだが、1年も見ないうちに終わってしまって残念である。随分長い事やってらしたそうだが。おかげでお伊勢参り以外でも三重県を訪れたくなった。お疲れさまでした。



猿田彦大神をお祀りする。神話で高千穂に瓊瓊杵尊、ににぎのみことを導かれた猿田彦大神。みちひらきの大神だそうです。


佐瑠女神社

境内には天宇受売命、あめのうずめのみことをお祀りする佐瑠女神社もある。太陽神である天照大御神が天岩窟(天岩戸)に籠もられた時、真っ暗闇の世となってしまう。その前で舞を舞ったのが天宇受売命。天照大御神が外に出られて、再び明るくなった。芸事の神様という事で、奉納のぼりにテレビ等で見た事のある著名人の名前がある。猿田彦大神と天宇受売命はご夫婦とも。



神社を後にして、猿田彦神社前停留所からバスに乗るつもりだったが、バス停が見つからない。時間はあるし、そのまま五十鈴川駅の方へと歩く。途中の森に月讀宮の鳥居が見える。いい雰囲気だが立ち寄らなかった。月讀宮は内宮の別宮で、今にして思えばお参りしておけばよかったと思う。そこから少し行くと五十鈴川駅に至る。内宮から2km以上あるが最寄り駅である。6年前、道路渋滞でバスを諦め、内宮から五十鈴川駅まで徒歩で行ったから、今回が初めてではない。その時は指定の列車に乗り遅れぬよう、内宮から駆け足と急ぎ足である。


近畿日本鉄道 鳥羽線 五十鈴川駅 (三重県伊勢市中村町)


駅頭の様子!

昭和44年の開業。駅前はバス停とタクシー乗り場くらい。Suicaで入場する。伊勢市の方に戻ろうかと思ったが、鳥羽線は鳥羽方面に乗った事が無いので、乗りつぶしてみようと思う。




近畿日本鉄道 鳥羽線 普通列車 [1259系] (五十鈴川)


metro 鳥羽線で五十鈴川を出発symbol6

伊勢市-鳥羽間で参宮線と競合する鳥羽線(山田線を含む)。参宮線が海に近い方を走るのに比べて、鳥羽線は内陸を通る。線形もよく、複線電化である。鳥羽線は飛ばせんことはない。一方の参宮線は単線非電化。鳥羽線には特急も走り、運転本数も多い。池の浦の先で少し海沿いを走り、鳥羽に到着。下車する。

鳥羽線 普通 五十鈴川(13:45)→鳥羽(13:57) 1366 運賃300円


metro 鳥羽線で鳥羽に到着symbol6

鳥羽の先は志摩線。賢島まで乗りつぶしをしなければ。しかし今日ではない。鳥羽線の乗りつぶしは終わったが、また鳥羽に来る事になるだろう。




駅から海が見える!



ちょっと港の方に行ってみたいが、参宮線に乗り換える。鳥羽では近鉄とJRの改札は別となっている。さて、伊勢市から松戸までの乗車券を購入しているが、鳥羽からに変更したい。窓口氏にその旨を申し出ると、運賃を調べてくれて、変更するより伊勢市まで別に乗車券を買った方が安いと教えてくれる。しかし、二見浦で途中下車したい。それではと鳥羽-松戸間に区間を変更してくれる。差額は現金で支払う。


乗車券 鳥羽→松戸(8,390円)

伊勢市から新松戸まで乗車券を買うより、伊勢市から松戸まで乗車券を買い、松戸から新松戸まで乗り越し精算した方が安いので、伊勢市-松戸間の乗車券を購入していたが、鳥羽からは松戸まででも、新松戸まででも同額である。これも窓口で運賃を確認してもらい、新松戸まで買えばよかったが、もう参宮線の列車の出発時刻が迫っている。自動改札はなく、窓口氏より乗車券に入鋏のハンコを貰い、入場する。


JR東海 参宮線 快速〔みえ16号〕 2916D列車 [キハ75形] (鳥羽)



気動車(ディーゼルカー)の4両編成で、鳥羽方の1号車が指定席。名古屋方の4~2号車が自由席である。車内は空いている。座席は転換式クロスシート。進行方向右側の窓側の席に腰掛ける。


metro 快速〔みえ〕で鳥羽を出発symbol6


車窓から海が見える! (池の浦シーサイド-鳥羽)


海側は近鉄鳥羽線!

先ほどは近鉄電車から海を見た。


鳥羽線が山側に移り、参宮線が海沿いに出る!



快適な汽車旅だが、次の停車駅、二見浦で降りる。車内放送では、切符は車掌が回収するという。車掌さんに「途中下車します」と言って、松戸までの乗車券を見せる。もちろん回収されない。ちなみにテレビの旅番組で途中下車云々言っているが、途中下車ではなく、単純に下車しているだけの事が多いように思う。快速〔みえ〕も電車と紹介してしまうだろう。放送では正確を期して欲しいが、まあ諦めている。


metro 快速〔みえ〕で二見浦に到着symbol6

参宮線 快速〔みえ16号〕 2916D 鳥羽(14:05)→二見浦(14:12) キハ75-3503




JR東海 参宮線 二見浦駅 (三重県伊勢市二見町三津)

恐らく29年振りに二見浦に降りる。以前は木造駅舎で駅員さんもいたが、新しい駅舎に代わっており無人駅。出札口も閉められ、乗車券の券売機もない。乗車駅証明書発行機も見掛けなかったと思う。JR西日本の無人駅では自動券売機が設置されている駅もあるのに。


駅頭の様子!

駅から夫婦岩を目指す。




旭家 酒素饅頭製造本舗 (三重県伊勢市二見町茶屋)

堀さんと萩ちゃんが訪れていたなあ。ちょっと食べてみたいが、先程へんば餅を食べたばかりなのでやめておく。その先には。


御福餅本家 (三重県伊勢市二見町茶屋)

御福餅さんが。以前、新幹線の車内販売に御福餅があったので、名前には聞き覚えがある。赤福さんと同じく、餅の周りに餡子のあるあんころ餅だそうだが、実はまだ食べた事がない。


二見浦に到着!

ふたみがうら。駅名は「ふたみのうら」だった。








二見興玉神社 (三重県伊勢市二見町江)

こちらも猿田彦大神をお祭りする。社殿の先には有名な岩が海中に見える。初めて実物を見る人からは「おおっ」と声が上がる。


夫婦岩



夫婦岩を見る事しか考えてなかったが、夫婦岩の沖合700mに猿田彦大神縁りの霊石と伝わる興玉神石があり、これを拝する神社で、夫婦岩は興玉神石と日の大神(太陽)を拝む鳥居の役目をしているのだそう。しかし、興玉神石は安政元年(1854)の大地震で完全に海中に没してしまったそう。今では見る事は出来ない。夫婦岩も大正7年の台風で片方が根元より折れてしまったそう。こちらは修復されている。





夫婦岩を後にして、駅へと向かう。




うたがふな 潮の花も 浦の春 芭蕉

芭蕉は江戸元禄期の俳人で伊賀上野の出身です。西行のゆかりを慕って二見浦にも足を運んでいます。この句は二見浦の春は、よそと違って、夫婦岩に砕け散る波の花でその到来を知ることができるが、それを疑うなよと教えたものです。(説明の碑文より)


夫婦岩表参道


いずれも令和元年5月12日撮影

時が止まったかのような表参道。夫婦岩は賑わっていたのに歩く人が少ないのは、鉄道より車で訪れる人が多いからだろう。賓日館という明治20年竣工の賓客の休息・宿泊があり、ちょっと立ち寄ってみたかったが、今日は行かない。津の宿へと急ぐ。 (つづく)