「サウンド オブ ミュージック」(舞台はザルツブルグ)に寄り道したついでに、オーストリアを思い出した。私は未だザルツブルグに行っていない。ウィーンにしか行ってない(「ウィーンにしか…」などと書くとウィーンに叱られそうだが)。しかも2泊2日の駆け歩きでもう一つ未消化であったので、もう一度行きたいと思いつづけている国の一つである。
『旅のプラズマ』には「大国のはざまを生き抜いた国々」というくくりで、ハンガリー、オーストリア、チェコと書いた。これらの国は、大国が繰り返す戦争の通り道にあるような国々で、絶えずさまざまな支配と戦ってきた。時々の支配者の文化の都合の良いものを取り入れながら自己のアイデンティティは失わなかった(それゆえに歴史から消え去ることがなかったのであるが)ので、何とも重層的な文化にあふれている。そして、ドナウやモルダウという川をはさむ、いずれ劣らぬ美しい首都を持っている。
ウィーンは未消化であったが精一杯楽しんだ。ツアーコースでハプスブルグ家の栄華をたどり、自由時間では「ウィーンの森」の一角カーレンベルグの丘に登り、市街とドナウ川を眺めて寛ぎ、夜はシュテファン寺院の周囲を飲み歩き、はては「ヴェートーベンの落書き」があるという飲み屋まで回った(落書きはかなり」眉唾ものであったが)。加えてフォルクス・オパーで大好きなオペラ「愛の妙薬」を見た。
しかし、まだまだ行きたいと思う。それほど重厚な文化を持っているのだ。
そして今度こそはザルツブルグにも行きたい。
ザルツブルグに行ってモーツアルトを聞きたい!
(昨夜、ザルツブルグに2度も行った人からコメントを頂いた。それにザルツブルグへの思いが一層掻き立てられたようだ。)