旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

75年間は草木も生えぬ・・・まさに不毛の核廃絶への道

2020-08-06 13:54:16 | 政治経済



 今日は75回目の原爆記念日である。たった一発の原爆で廃墟と化した広島は、その惨状の激しさから、今後75年間は草木も生えぬだろう、と言われた。
 広島は、草木はおろか、日本を代表する文化、産業都市としてよみがえった。市内を流れる七つの川は、美しい周囲の山々を映し、爆心地となった平和公園は、濃き緑に覆われている。風光と産物にも恵まれ、広島はいまや世界へ誇る都市と言えよう。
 ただ、広島の悲願である核廃絶の道は、依然として閉ざされている。それどころか、核兵器の質は当時の何百、何千倍に高められ、保有国も増加の一途を辿っている。
 強国は「抑止力」の名のもとにこれを増強し、小国はこれを「窮鼠猫を噛む」道具として、いずれも手放す気配はない。一度核を持った国は、自ら手放すことは絶対にないのではないかと、背筋の凍る思いだ。この道は、まさに75年を超えて草木の一本も生えぬ不毛の道だ。
 ただ、国連で、これらの国々を除く過半数の国が「核兵器禁止条約」を結び、着々とその批准が進められていることに一筋の光を見るのであるが……。


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