「私はアスリートである前に一人の黒人である。その一人として、今なすべきことがある」として、大阪なおみ選手は全米オープンテニスをボイコットした。大会側もこれを重く見たのか、日程を一日遅らせて大阪選手の参加を促した。
彼女は参加することとしたが、差別と闘うことはやめなかった。全7試合、白人警官の犠牲となった7人の黒人の名前を記した黒いマスクをつけてコートに登場した。
そして全試合を勝ち続け、見事に優勝した。彼女にとっては、四大大会三つ目の栄冠であった。
彼女は、このような人間としての尊厳、主張すべきことを曲げない信念、そしてそれを実行する勇気を、どのようにして身につけたのだろうか?
優勝を讃えるとともに、彼女の存在そのものを誇りに思う。