気が付くと、玄関周りや音楽室の各所に、クリスマスの飾り付けが施されていた。娘の営むピアノ教室に、毎日のように子供たちが通ってくる。その子供たちを迎える娘の配慮だ。
娘は、音楽の知識やピアノのテクニックよりも、音楽を通じて子供の情操を深めたい、と常々言っている。そういえば、音楽室から漏れてくる音は、ピアノに音より、歓声に包まれたドタバタ音や高い笑い声が多い。
正月のお飾り、雛祭りや端午の節句、クリスマスの夢の饗宴、など四季を彩る行事の変化は、子供たちの成長に欠くことのできないものであろう。
今年最後のレッスンが終わると、子供たちにお菓子が渡される。その小さい菓子袋を手に子供たちは、「先生ありがとう。来年もよろしくおねがいしますす」と、きちんと頭を下げて帰路につく。
次世代につなぐ教育に、手を抜いてはいけないのだ、とつくづく思う。
ピアノの上
窓辺のデスク
壁掛け
玄関のお飾り