前の稿で竹島を巡る「衝突」が決着した事を「日本側の判定勝ち」と断定した。
舞鶴にあつまった海上保安庁測量船や巡視船。 測量船の職員は丸腰だった。
総指揮官は言葉は柔らかいが「国際法に乗っ取って粛々と行う」と譲らない。
今までに無い強い態度で臨んだ政府と外務省に一番驚いたのは、「特ア三国」と呼ばれる「中国・韓国・北朝鮮」だろう。
多少のスタンスの差はあっても、基本的には政府を支持したマスコミは多かった。
右翼系のブログには「問題の先送りにしか過ぎない」と交渉の実務に当たった谷内事務次官のことを批判するものいた。
特に事務次官という最高責任者が先方までわざわざ出かけていき、相手の柳次官が我居丈高な態度に終始しさせ、何度も席を立って、日本側は冷静になるようになだめ役に徹した印象が我慢ならんようだ。
一度は会場のホテルの地下駐車場にまで行った柳次官を日本側が呼び戻しに行ったと報道されている。
このような日本代表の「弱腰」は看過できない。 気持ちは判る。
が、今回の「衝突」はKO勝ちではなくとも日本の判定勝には間違いない。
当初、韓国側が「6月の国際会議に調査済みの近海の韓国名称提出は元々無かった話だ」と国内向けに発表して≪日本の不当な測量船を追い返すのに成功した≫と国内世論の鎮圧化を図ったが、先ず中国メディアが日本の勝利を認めた。http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=75012&servcode=200§code=200
4月24日付けの「東亜日報」も「挑発の天才日本にやられた」ことを認める記事をしている。
又同じ日の「朝鮮日報」の社説も「声高に叫ぶ韓国、実利を持っていく日本 」という見出しで自国の敗北を認めている。
今回の「衝突」で特徴的だったのは,決着するまでの両国のメディアの論調である。
韓国メディアは挑発的な大統領や次官の声明を、大きく掲げて、日の丸を焼いたり、日本に抗議して切腹する人を放映してまるで今にも戦争勃発のような扇動をした。
日本のメディアは右から左まで論調に差があるのは当然にしても一貫して今回は韓国の暴挙と捉えていた。
あの朝日新聞でさえ相変わらず軸足の定まらない論調ながら、竹島は日本領土であると言う論旨は文面から読み取れる。
ただ一部の痴呆、・・・もとい、地方紙には、何年も時間が止まったような、思考停止の論旨を繰り返しているのが目についた。
声高に今にも戦争勃発のように世論を煽った韓国政府は今後どのように世論を沈静させて行くのか。
既に朝鮮日報には「日本の膺懲を粉砕できなかった恥辱」という物騒なタイトルの社説が出ている。
因みに膺懲(ちょうよう)とは「敵や悪者を打ちこらしめること」だそうだ。http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/04/23/20060423000021.html
高校野球の応援みたいで面映いが今度の「解決」は阿部総指揮官、谷内事務官次官それから場合によっては命の危険も覚悟の上で丸腰で現場に臨んだ海上保安庁測量船職員が国益を守るために一丸となりよくやった。
殆どのメディアも本音ではこれを支持した。
◆
国内世論を配慮してかそれぞれ違う事務官次官の言葉。
朝鮮日報 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/04/24/20060424000026.html