狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

中国の新幹線

2007-01-30 07:29:07 | 県知事選

<中国>新幹線が営業運転開始「日本の技術」は隠す 
[ 01月28日 19時44分 ]
  
 【杭州(中国浙江省)大谷麻由美】日本の新幹線技術を導入した新型車両「CRH2型子弾頭」が28日、中国で初めて営業運転を開始した。白い車体、ドアや車内の間取りなど新幹線とうり二つだが、中国メディアは「日本の技術導入」には触れず「中国独自ブランド」を強調している。中国の鉄道事業への日本企業参入には批判が強く、中国政府は新型車両の運行開始で反日感情が再燃することを懸念しているようだ。

 CRH2型は、川崎重工業など日本企業6社が中国の「南車四方機車車両」(山東省青島)と共同で製造した。東北新幹線「はやて」「やまびこ」に採用された「E2系1000」がベースとなっている。営業運転を始めたのは上海―杭州、上海―南京の2路線。午前8時半に上海南駅から杭州行きのCRH2型(16両編成、定員1220人)がほぼ満席で出発した。

 「飛行機の中みたい」。上海市の女性会社員、過純益さん(50)は1等車の乗り心地に満足そう。初乗りのために53元(約800円)するチケットを購入した。「鉄道オタク」を自称する男性会社員、王海さん(25)は「横揺れが少なく、騒音が小さい」と語った。

 新華社通信は新型車両について「中国が独自ブランドを創設し、知的財産権を所有」と報じた。乗客の多くは「新幹線と関係あるなんて知らない」とそっけなかった。

 中国政府は、経済発展に伴い増大する輸送需要に対応するため、4月のダイヤ改正で在来線の運行速度を現在の最高160キロから200キロに引き上げる予定。この日運行を始めた2路線に加えて広州―深セン(広東省)間でも2月から新型車両が導入される。

 新型車両の受注に関しては、中国の反日サイトが04年8月、日本企業の参加に反対する署名活動をネット上で展開。10時間で6万8733人の署名を集めた。中国当局は反日世論を抑えるため同サイトを強制的に閉鎖した経緯がある。(毎日新聞)

                   ◇

2004年10月20日、川崎重工が中国新幹線を受注していた事が既に一部の新聞に小さく報じられていた。

≪川崎重工業は20日、中国の在来線高速化プロジェクトで、同国の車両製造大手「南車四方機車車両」 (山東省)や三菱商事、日立製作所などと共同で、中国政府から新型車両60編成(1編成8両)を 受注したと発表した。契約総額は約1400億円。
http://www.sankei.co.jp/news/041020/kei108.htm

川崎重工もホームページでこれを伝えた。http://www.khi.co.jp/sharyo/topic_final/topic041020.html

中国・在来線高速化向け鉄道車両を受注■ 
 川崎重工は、中国における在来線高速化プロジェクト向け鉄道車両を受注しました。  当社は、中国山東省青島市の南車四方機車車両股有限公司(四方)の合作パートナーとして入札に参加し、共同で中国鉄道部より60編成480両(1編成8両)を受注しました。契約総額は約1,400億円、当社の契約金額は完成車・ノックダウン車・国産車用部品を含めて約800億円で、2006年2月から完成車の納入を開始する予定です。

  当社は、三菱商事株式会社、三菱電機株式会社、株式会社日立製作所、伊藤忠商事株式会社、丸紅株式会社等の日本各社を取りまとめ主契約者として、中国鉄道部との契約を本日調印いたしました。当社は、車両の設計・製造全体の取りまとめを行います。(ホームページより)

この報道はその後マスコミでは殆ど触れられないまま昨年11月の読売報道。(下記転載)

新幹線の中国への輸出は、日中国家間の威信を掛けた巨大プロジェクトである。

少なくと両国のメディアには派手に報じられるだろうし、内外のPRの機体の出荷時にはパレードの一つも行われてもおかしくはない。

だが、実際には、契約調印式は外部には一切伏せられ秘密裏に行われていたという。

昨年の三月三日、神戸港から「密かに」新幹線車両は中国へ出荷された。

 

これまで新幹線の中国輸出については国内でも賛否両論があった。

テレビで御馴染の評論家三宅久之氏は歯切れ良く次のように反対する。

「・・・新幹線のことで言わしていただきたいんだけれど、私がJRの関係者に聞いたらね、
『例えば中国は電圧が一定しないと。ね、非常にその、高度な精密な機械であるモーターなんかが必ず故障する』そうすると(支那は)必ず「日本は粗悪品を売りつけた!歴史認識が足らん!まだ反省してない!」
って言って必ずややこしいことに発展していくからね、そんなものやめとけ!」

賛成派は「日本の優秀な技術を世界へ」派とも云うべき主として技術畑の人たちである。

これを「プロジェクトX」派と冷やかす人もいる。

ニュースリリースによると、川崎重工は新幹線技術をたった3編成の受注と引き換えに売り渡したと読める。

新幹線の落札にあたって中国側が日本に要求してきたとされる項目。

★技術の移転

・設計図の貸与と技術者の派遣

・車両は数台のみ購入する

・それを分解し、複製し、中国が国内生産することの容認

・さらにそれを 中国独自の技術 として第三国に輸出することの容認

★資金の供与

・落札資金は日本の対中ODA(政府開発援助)を原資とする

・不足分は日本の銀行がシンジケートを組んで中国政府に融資

・対中ODAの増額

・工事は中国国内の業者を用いる

★保障・アフターサービス

・運営における教育・訓練の拡充

・事故が起こった場合の補償・賠償・保守責任

・中国がこれを第三国へ輸出した場合の連帯保証


中国が考えているのは、中国自身の手による新幹線の建設である。

そのために必要な先進技術の移転を望んでいるのだ。
  
素人が考えても判ることだが、秒単位で運行される高速鉄道システムも、車両とレールだけで成り立っているのではない。

コンピューターで制御される精密な技術の体系である。

新幹線技術の移転には、もう一つ問題がある。

中国ビジネスに特有なリスクだ。

中国の消費者が日本製商品にクレームをつけるときに、中国人を民族差別してわざと三流品を売りつけたという抗議や謝罪要求のパターンがよくあった。

中国高速鉄道で事故が起きたとき、その原因が使用者側にあったのか、日本の技術に欠陥があったのか、冷静に論じられない場合がありうる。

旧型を輸出すれば日本は中国人民を馬鹿にしているなどと言われ。

最新型を持っていけば技術流出になりかねない。

日中間の新幹線に関する輸出契約を、「不平等条約」だと冷やかす人もいる。

 

◆【北京=東一真】中国政府が総事業費10兆円超をかけて建設中の
総延長1万2000キロの旅客高速鉄道網プロジェクトで、高速網を走る時速300キロ級車両について、
川崎重工業など日本の6社が共同で売り込む新幹線車両「はやて」と、
ドイツのシーメンス社が製造する車両ICEが採用されることが21日わかった。

中国鉄道省は、シーメンスとはまず60編成(1編成は8両)の購入で契約を決めた。
日本の6社とも近く60編成の購入で契約する予定。川崎重工業以外の5社は、
日立製作所、三菱電機、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅。

これで、日独仏の3陣営が三つどもえで採用を争っていた中国の高速鉄道は、日本の新幹線と、
ドイツのICEが二分して併存することがほぼ確定的となった。フランスの高速車両TGVは採用されなかった。
新幹線車両は早ければ2008年にも高速鉄道網を走行する見通しだ。

(略)
(2005年11月21日14時39分 読売新聞)

 

◆2005/05/22(日) 02:58:59 ID:???
・中国新幹線にODA 政府、採用なら供与方針
 
政府は二十一日、中国が北京-上海間で建設を計画している高速鉄道に日本の新幹線を採用した場合、
その建設を支援するための政府開発援助(ODA)を供与する方針を固めた。
新幹線採用への呼び水としたい考えだが、政府・与党内の一部などには、日中関係がぎくしゃくしている折、中国は高速鉄道への採用問題を日本に対する新たなカードに使っているとして、ODA供与方針を懐疑的にみる向きもある。

複数の外務省幹部によると、新幹線建設に対するODA供与は、今月十三日から十四日まで北京で行われた
外務次官級の日中総合政策対話で、谷内正太郎次官が戴秉国次官に提案した。
供与の具体的な内容としては、軌道やポイント、駅構内、信号・変電所などの建設に充てる円借款と、新幹線運行の技術協力が想定されている。
(産経新聞)

 

 

◆川崎重工 

http://www.khi.co.jp/sharyo/topic_final/topic041020.html

 

◆参考エントリー:

赤い夕日の満州でhttp://blog.goo.ne.jp/taezaki160925/e/a84b878ad1ce2d
808117ac4f90ccaf81

中国大陸の「地上の星」 http://blog.goo.ne.jp/taezaki160925/e/e6a64df95146c7a
68a77919f94c1cc6a

 

【お詫び】13:23

PCの不調により今日のエントリーが削除されてしまいました。

記憶を頼りに複製作業中です。申し訳ありません。

 

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