今朝の琉球新報社説。
「米軍落下傘訓練」と並んで、
「『角田副議長辞任』-『説明責任』が残っている」
の見出しに、おやっと思った。
社説まで共同通信の模範解答をなぞると言われる新報が宗旨変えして「朝鮮総連」の献金問題に迫るのかと期待したのだが・・・。
愈々角田議員の献金の闇に迫ってくれるのか。
だが、やはり共同通信の手の平から外れることはなかった。
追求の的は「献金の一部を帳簿に記載してない」の一点に終始していた。
「政治とカネ」の問題は「カネ」の出所ではなく「帳簿」の問題に終わっていた。
及び腰で、「政治資金規正法で禁じられてた外国人団体からの献金も含まれているとされる」・・と、アリバイつくりのような曖昧な記述に留まっている。
記事の文中に
「本紙加盟の共同通信社が入手した内部資料には資金の出所が記されており、そのうち八団体・二企業と個人十三人が献金の事実を認めている。 その気さえあれば、調べる方法はいくらでも見つかるはずだ。」
という部分がある。
それこそ琉球新報に「その気さえあれば」共同通信の内部資料を公表して「朝鮮総連」の名前を献金団体として発表したらどうだろう。
あの朝日新聞さえ「朝鮮総連」の名を早い時期から公表しているのだから。
もっとも北朝鮮に唯一支局を出さしてもらっている共同通信が公表を許可するはずもないと思うが。
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北朝鮮と朝鮮総連、そして機関新聞の朝鮮通信と朝鮮新報の関係はややこしくてわかりにくい。
朝鮮新報は、朝鮮総連の機関紙であり、総連の事業体である朝鮮新報社が発行している。
本拠地は東京にあり、朝鮮通信社と同じ建物を使用している。
総連の機関誌であるので、本体の朝鮮総連、そして本国北朝鮮の主張そのままの記事を掲載する。
論調は反日であり、日本政府に対して感情的とも言える敵対的な報道を行う。
拉致問題については一貫して謝罪せず、多くの日本人の神経を逆撫でしているので、日本人の反朝鮮人感情を助長していると言われる。
さらに朝鮮新報は、北朝鮮の国営通信社・朝鮮中央通信社の傘下にある朝鮮通信社(在東京)と相互連携関係にある。
そして北朝鮮は中央通信社(在北朝鮮)⇒朝鮮通信(在東京)⇒朝鮮新報(総連機関紙)と言う経路で北朝鮮の意思を日本中に垂れ流す。
似た名前でよく混同されるが、韓国の朝鮮日報(在韓国)より朝鮮新報は日本国内に在りながら反日論調なのは皮肉である。
この北朝鮮⇒朝鮮通信⇒朝鮮新報の関係を如実に表した記事が以下の「従軍慰安婦」関係の朝鮮新報記事。
角田議員はこのような反日新聞の発信元の朝鮮総連から献金を受けていたのだ。
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朝鮮日本軍「慰安婦」、強制連行被害者補償対策委員会のスポークスマンは20日、自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が最近、日本軍「慰安婦」犯罪と関連して1993年に河野洋平内閣官房長官(当時)が発表した「談話」の「見直し」をめざすとしたことを非難する談話を発表し、次のように指摘した。
この「談話」は、日本軍「慰安婦」犯罪が旧日本政府と軍部によって組織的に犯された反人倫罪であることを執ように否定していた日本政府が、自らの責任を立証する歴史的証拠資料が次々と発見され国際社会の非難と追及が日増しに高まるや、やむをえず「おわびと反省の気持ち」を表明して日本軍部の関与と強制性を公式に認めたものだ。
ところが、倭国(日本)の反動層はそれから10余年が過ぎたこんにちになって、不十分ではあるが認めたその犯罪事実を今さら疑問視し、小委員会の設置だの、関係者談話だのと騒ぎ立てている。
とくに看過できないのは、「見直し」を真っ先に持ち出した現内閣の下村博文官房副長官や「議員の会」の中山成彬会長が、かつて歴史教科書から「『慰安婦』や強制連行の記述が減って良かった」「『慰安婦』という表現は適切でない」という発言で社会的物議をかもし、日本軍性奴隷犯罪を認めることをもっとも不愉快に見なしてきた極右政治家であるということだ。
こうした人物らが主導している「議員の会」で行う「見直し」が、犯罪の責任を否定してその反人倫性を弱めたり、白紙にするところに目的があるというのは明らかだ。
倭国の反動層は、このように過去の罪悪を一つ一つ否定することにより、過去の清算に対する自分らの責任を何としても回避し、海外膨張のための軍事大国化を安心して推し進めようとしている。
日本は、「見直し」を直ちに取り止め、被害者に対する謝罪と補償を早急に実現すべきだ。
日本帝国主義に対する恨みを抱いているわれわれのすべての被害者とアジア諸国の人民は、歴史を愚ろうしようとする倭国のいかなる企図も決して許さないであろう。(朝鮮通信)
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角田議員は上記のような反日新聞の発行元から献金を受けていたのだ。
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【参考エントリ】
[河野談話]「問題の核心は『強制連行』の有無だ」
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【追記】 11:35
朝日に先走られた産経が「産経抄」で見事に決めてくれているのを、うかつにも見落としていた。
【産経抄】
民主党のことを「ブーメラン政党」と言うのだそうだ。自民党のスキャンダルを攻撃すると、常にそっくり自分の所へ返ってくる。国民年金未納や最近の事務所費問題がそうだった。そして極め付きが参院副議長を辞めた角田義一氏の献金疑惑だ。
▼旧社会党の出身である。委員会で大声をあげ閣僚や官僚をどなりあげる迫力は「昭和の社会党」を彷彿(ほうふつ)させた。その迫力で平成14年には、自民党出身議長秘書の疑惑を追及した。それがこんどは、自身の団体への献金を報告しなかった疑いで副議長のイスを棒に振ったのだ。
▼国民の側は、またも「民主党も自民党も同じ」との思いをさせられた。だがそれも仕方ない。「格差拡大」とは逆に、日本の社会は質的には確実に均等化しつつある。そこから選ばれる政治家や政党が「似たもの同士」になっていくのは当然とも言える。
▼ただ、角田氏の場合、一点だけ民主党いや旧社会党らしいことがあった。ヤミ献金の中に、朝鮮総連系の商工団体からの金もあったとみられていることだ。外国人の団体からの政治献金は禁じられている。事実とすれば明確な法律違反であることは間違いない。
▼しかも、献金を受けたとみられる平成13年には、北朝鮮による日本人拉致事件がかなりはっきりと姿を見せていた。その中で北朝鮮に連なる団体から金を受け取って、何の痛みも感じている風もなくシラを切る。そんな人が参院副議長の要職についていたのである。
▼民主党としては、辞職で「けじめ」はついたとしたいのだろう。自民党も事務所費問題と相討ちにできれば、もっけの幸いかもしれない。だがこの献金だけは「政治とカネ」で一括(くく)りするわけにはいかない。そのことを忘れてもらっては困るのだ。
(2007/01/28 07:01)