◆「中国と対等の力を」李登輝氏が講演で日本に注文へ (読売 07/6/2)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070602i501.htm?from=main5
来日中の李登輝・前台湾総統(84)が、7日に都内で行う講演の内容が明らかになった。
本紙が入手した「2007年とその後の世界情勢」と題する講演原稿によると、李氏は、米政権がイラク問題などで弱体化するなか、「長期的に見て、中国と米国による太平洋制海権の争奪戦は避けられない」として、日本に対し「安倍政権時代に中国と対等に張り合う力を持つよう努力すべきだ」と注文をつけている。
明言は避けているものの、安倍政権が進める憲法改正作業や集団的自衛権行使に向けた動きなどに対し、支持を示したものと見られる。
原稿には、中国の金融危機の可能性を指摘するなど、「対中けん制」発言も随所に見られ、李氏来日に反対し、「政治的発言」に神経をとがらせる中国政府が反発するのは必至だ。
李氏の訪日は、総統退任後3回目だが、これまでは日本政府に配慮し、講演や記者会見は行わなかった。「世界情勢」に関する講演は、都内のホテルで政財界人ら約1200人を招いて行われる。
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>「政治的発言」に神経をとがらせる中国政府が反発するのは必至だ。
読売は信頼できると思って、前もって講演の原稿内容を伝えたと思われるのに。
朝日を真似て、中国の「神経」を心配するのは大きなお世話だ。
少なくとも北京オリンピックまでは万事まるく抑えたいのが中国の本音。
挙げたくも無い拳を無理やり挙げさせるつもりなのか。
中国の「家庭の事情」を読み取った上での、李氏の突然の「靖国参拝希望」であり 「対中けんせい」等の「政治的発言」の筈。
これらの先制攻撃で李氏は日本国内での(政治的)発言、行動を既成事実として着実に作って行く考えと当日記は推察する。
【追記】08:52
日本のマスコミよ、私人である李登輝氏の発言で一々中国の顔色伺うような暇があるなら、中国の大学教授、知識人たちの発言にも目を配れ。
彼らが日本の大学やマスコミで行っている日本及び台湾非難は、もっと露骨で激しい。
何度でも言おう。
日本は中国の属国ではない。
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これからは日本の番だー李登輝氏のメッセージを受け
台湾研究フォーラム会長 永山英樹
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/
本日都内で催された後藤新平賞の授賞式に出席した李登輝前総統は、「農業学者として台湾経済の発展に寄与できたことは最高の喜びであり、総統として一滴の血も流さずに『静かな革命』と呼ばれた台湾の民主化を行うことができた。新たな台湾政府を設立できたのは私の一生の誇りだ。後藤新平が進めた台湾開発の基礎の上に、民主化
を促進した私とは無縁ではない」と、受賞の喜びを語った。
後藤新平総督府民政長官をはじめ、戦前に台湾の建設に尽くした多くの日本の先人にとり、これほど嬉しい言葉はないのではないかと思う。
さて式典後に開かれた記者会見で李氏は、「日本と台湾は生命共同体だ。台湾にいったん何かあればすぐ日本にも響く。台湾海峡問題も日本の大きな一つの問題だ」とした上で、「二国は外交関係がなく、単なる赤の他人みたいな形になっている。赤の他人ではいざというときに何もできない。こういう困難を抱えつつも(日本の)政治家は台湾と付き合っていくべきだ」と強調した(日台関係強化の問題に関する櫻井よしこ氏の質問を受け)。
「台湾は日本の生命線である」と初めて唱え、日本人の覚醒を促し続けてきたのが李氏である。そしてそのような李氏の日本への影響を恐れたのは中国政府だが、その中国政府に配慮して、李氏の日本での発言に規制を加えてきたのが日本政府だった。
つまり敵への警戒を懸命に呼びかけてくれる友に対し、敵を恐れてその口を封じると言うのが、これまで日本人がやってきたことなのである。
しかしもう過ぎたことである。李氏は今日、このような形で眠れる日本国民に対し、メッセージを発してくれたのだ。まずは何よりも感謝しよう。
しかし感謝するだけではだめである。李氏は今日こうも言った。「自分はすでに政治的な力はないが、それでも個人として二国関係の促進には努力している」と。
これを聞いて奮起しない者は日本人ではない。これからは、いよいよ日本が「努力」する番なのである。(19.6.1)