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「北京の空は青かった」
「紅衛兵の目は澄んでいた」
「新中国には鼠もハエ一匹いない」
「新中国では鍵をかけずに外出できる」
・・・、などと日本を代表する大新聞社が大真面目で報道していた時代があった。
今時こんなことをいったら、お笑いのギャグにもならない。
だが、一旦吹き込まれた思い込みは,なかなか消えるものではなく、
沖縄タイムスの中国への思い込みは、未だに変わっていない。
だが、中国が抱える数々の問題を世界の目に晒したことと、一部の者が未だ抱き続ける「中国幻想」を木っ端微塵に粉砕したことでいえば、
北京オリンピックは有意義な大会であった。
沖縄タイムスは北京派遣の嘉数よしの記者のオリンピック特集記事で、
「環境問題や貧富の格差、少数民族の弾圧、国内問題の多さから『前代未聞のオリンピック』」としながらも、
「中日友好の鍵は沖縄」(沖縄タイムス 8月24日見出し)
(「日中」ではなく、「中日」というところにタイムスのこだわりがある)
と、相変わらず中国への幻想を捨てられずにいる。
◇
北京オリンピックは「戦争と平和」という人類歴史上の大テーマについても象徴的な大会だった。
大会期間中、「平和の祭典」をあざ笑うように勃発した、ロシアとグルジアの戦争については二度ほどエントリーした。
⇒ロシアの陰謀と中国の面目 「虐殺のオリンピック」の舞台裏
⇒グルジアの軽挙かロシアの陰謀か
「話し合いをしなさい」、と書生論を述べる新聞もあったが、
グルジア紛争 停戦合意は行動で示したい(2008.8.16)
話し合いで済むなら人類の歴史から戦争は消える。
「話せばわかる」といった瞬間、
「問答無用」と暗殺されたエライ政治家もいた。
話し合いをして、握手をしながらもテーブルの下では、相手の足を踏みつけたり、急所を蹴り続ける。
これがロシアのような喧嘩上手のやり口。
プーチンがせっかく手に入れた喧嘩の口実を簡単に手放すとも思えなかった。
日本人はよく、喧嘩両成敗というがが、現実は必ずしもそうはいかない。
喧嘩している当事者の方が「成敗する」側より強力だったら、
逆に成敗されてしまう。
ロシアは撤兵を約束しながら、グルジアからまったく撤退しないのは、当初からこの戦争には大きな目的があったから。
欧米が口先だけでロシアを非難するだけで何も出来ないのは逆に成敗されるのが怖いから。
ロシアはグルジア大統領をアメリカの傀儡とみており、この政権とは話し合わないというのが本音。
ロシアのもう一つの本音は親米の現グルジア大統領を反米・親露の大統領と交替させること。(アフガニスタンのカルマル?政権を想起すればよい)
その口実を作るためにグルジアに先に手を出させるという喧嘩上手の高等戦術を使った。
日本のマスコミの一部にグルジアのほうが先に手を出したのだから悪いと論評する人がいるが、
嘗てKGBが世論工作で、日本のマスコミを世論操作したことを思い起こせばよい。
プーチンがKGB出身であることをゆめゆめ忘れてはいけない。
日本は先に真珠湾攻撃をして、
すっかり悪者にされてしまったが
喧嘩上手のルーズベルトの陰謀は、
プーチンに現在でも引き継がれている。
【産経抄】8月23日
2008.8.23 03:35
チェコの生んだ作家、フランツ・カフカは子供時代にプラハ市内を転々としている。父親の仕事の都合で家族が転居をくり返していたからである。生まれて間もなく移り住んだのが、救国の英雄の名が付けられたバーツラフ広場の近くだった。
▼池内紀氏の『となりのカフカ』によれば、広場は「ポッカリとあいた長方形の箱」といった感じだという。カフカは広場に面したホテルのカフェで友人と落ち合い、おしゃべりしていた。そしてプラハ市民も、何かあると「この広場にやってくる」のだそうだ。
▼カフカの死後44年たった1968(昭和43)年8月、ソ連軍がチェコ全土に侵攻してきたときもそうだった。市民たちはこの広場に集まり、ソ連の戦車を取り囲み抗議した。しかし圧倒的な軍事力の前にチェコの民主化「プラハの春」は押しつぶされてしまった。
▼当時、カフカの小説は日本でもよく読まれていた。若者たちにとって「知性」のシンボルのようなものだった。ところが、そのカフカの故地、プラハがソ連によって蹂躙(じゅうりん)されても、日本の若者が抗議の声を上げることは少なかった。むろん「文化人」たちもそうだった。
▼抗議の矛先はむしろ日本の政治や社会、米国へと向けられていた。社会主義への幻想がまだ強かったのか、他国を他国と思わぬソ連の横暴には「鈍感」だった。そしてこの鈍感さは、ソ連を継承するロシアによるグルジア侵攻が起きても、変わっていないようだ。
▼北京五輪の陰に隠れたということもある。だがロシア軍の居座りより、米露の対立激化を心配するような論調が現れては首をかしげたくなる。日本にとってグルジアはプラハ、そして北方領土へとつながる問題だということを忘れてもらっては困る。
◇
>抗議の矛先はむしろ日本の政治や社会、米国へと向けられていた。社会主義への幻想がまだ強かったのか、他国を他国と思わぬソ連の横暴には「鈍感」だった。そしてこの鈍感さは、ソ連を継承するロシアによるグルジア侵攻が起きても、変わっていないようだ。
産経抄は触れていないが、この当時の日本のマスコミは完全にKGBの世論工作の術中にはまっていた。
◇
以下は話し合いしながらも、
喧嘩を止めたくないロシアの本質を表す記事。
なるほど、軍隊は撤退完了しても「和平維持部隊」は残留させるというわけだ。
これをまやかしだという人は、自衛隊を軍隊と認めなければならない。
そのためには、憲法を改正しなければならない。
露軍「グルジア撤退完了」 緩衝地帯設置し、監視ポストに450人駐留
【モスクワ=佐藤貴生】グルジア紛争をめぐり、ロシアのセルジュコフ国防相は22日、メドベージェフ大統領への報告で、南オセチア自治州の境界を越えグルジア領内に設けた「緩衝地帯」でロシア軍が監視活動を開始したことを明らかにした。
国防相はロシア軍が同日夜、南オセチアへの撤退を完了したと発表。ただしロシアは、南オセチアの境界を越えたグルジア領周辺を「緩衝地帯」に設定し、18カ所の監視ポストを置いて計450人の部隊を駐留させる方針を示していた。
フランス通信(AFP)によると、グルジア中部のゴリ近郊では、ロシアの軍用トラックや装甲車が砂ぼこりを上げながら南オセチアへと向かった。これに代わり、待機していたグルジアの警察隊がゴリに戻りつつある。
ロシア軍は南オセチアを経由してロシア領内に戻る予定。ロシア軍司令官は、グルジアへの軍事介入に伴い増派した部隊については、10日以内に南オセチアからロシアに撤退させると表明している。
また、ロシア軍のノゴビツィン参謀次長は、南オセチアと同様に分離独立を主張しているアブハジア自治共和国の境界を越えたグルジア領内にも「緩衝地帯」を設定し、18カ所の監視ポストを置くことを明らかにしている。黒海沿岸のポチ港付近では、ロシア軍が22日、幹線道路で検問所の設置を始め、撤退とは逆行する動きも見せている。
グルジアのサーカシビリ大統領は国家安全保障会議で、ゴリなどからのロシア軍の撤退について「(完全撤退に向けた)良いスタートで、正しい方向への歩みだ」と評価したが、グルジア内務省報道官は「撤退完了は事実ではない」とロシア側の主張を否定している。
◇
ロシア軍が南オセチアへ撤退発表、グルジアは緩衝地帯に反発
グルジア・トビリシ(CNN) グルジアの南オセチア自治州をめぐるロシアとの軍事衝突で、ロシアのセルジュコフ国防相は22日、グルジア領内に展開していたロシア軍が南オセチア自治州へ撤退したと述べた。インタファクス通信が伝えた。
欧州連合(EU)の議長国フランスの調停で先に合意した和平原則に基づく措置。ただ、ロシアは、南オセチア州境を越えたグルジア領に設定した緩衝地帯にロシアの和平維持部隊は残留させる方針。制圧していたグルジア中部の要衝ゴリからも撤退した。ロシア政府は22日までにロシア軍撤退を完了させると約束していた。
一方、グルジア内務省は、増派部隊が和平維持部隊を装っているだけだと反発している。緩衝地帯の設置についてロシアは和平原則6項目に含まれていると主張。グルジア、米国などは否定しており、新たな対立点となっている。ロシア軍は緩衝地帯で監視ポストなども構築し、グルジア軍ににらみを利かせている。
また、南オセチアと同じくグルジアからの分離独立を主張するアブハジア自治共和国近郊でも緩衝地帯を設定した。南オセチア、アブハジアとも親ロ路線を進めている。
◇
国連本部(CNN) グルジアに侵攻したロシア軍部隊について、ロシアのチュルキン国連大使は21日、報道陣とのインタビューで、全部隊が22日夜までに撤退すると述べた。同大使は一方で、「一部の司令官は、撤退を実行するのに10日間かかるとの見方を示している」とも語った。
ロシア軍、緩衝地帯で監視開始 グルジアや米は反発
【モスクワ23日共同】グルジア・南オセチア自治州情勢をめぐり、ロシアのセルジュコフ国防相は22日、メドベージェフ大統領への報告で、自治州の境界を越えてグルジア領内に設けた緩衝地帯でロシア軍が監視活動を開始したことを明らかにした。
ロシア大統領府が発表した。しかしAP通信などによると、グルジアや後ろ盾の米国は緩衝地帯の設置を「違法」と非難しており、新たな対立の火種となるのは必至だ。
国防相は同日、グルジアからの撤退が完了したと述べたが、米ホワイトハウスによると、グルジア情勢の和平原則を仲介したフランスのサルコジ大統領とブッシュ米大統領は電話会談し「ロシアが(合意した和平原則に)従っていない」との認識で一致、ロシア軍の撤退完了を疑問視した。
ロシア軍は「責任ゾーン」「安全地帯」と呼ぶ緩衝地帯を自治州境界外のグルジア領内に設け、18カ所の監視ポストと約450人の平和維持軍部隊を配備し、グルジア軍を排除する計画。
◇
「責任ゾーン」「安全地帯」と呼ぶ緩衝地帯がかつてドイツにあった。
⇒「ベルリンの壁」
現在もある緩衝地帯は
⇒「板門店」
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「中日友好の鍵は沖縄」
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