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沖縄タイムス編著『鉄の暴風』による歪められた沖縄戦の歴史を是正すべく、「慶良間島集団自決」を中心に長年当ブログで書き綴ってきた記事をまとめて出版する予定です。
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狼魔人日記
江崎 孝
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2023年01月04日20:54
1956年11月4日、秋の早慶第2戦。慶応が優勝をかけたこの試合を日本テレビが東京・神宮球場から中継するはずだった。しかし「早慶戦の時間ですがお待ちください」とアナウンサーが繰り返すばかりで映像は現れなかった。
3日夜の娯楽番組「何でもやりまショー」が第1戦で「早稲田の応援席で慶応の旗を振って応援すれば賞金を出す」という企画を試み、騒動になった。これを知った東京六大学野球連盟が中継を拒否したのだ。「賞金ほしさに若い男が無謀なことを行ったが、事前に知っていたNTV(日本テレビ)の態度は許せない」。連盟理事は毎日新聞4日夕刊(東京本社最終版)で憤った。テレビは放送開始3年で世帯普及率2%。年間観客動員10億人の映画全盛時代だった。
「最高度に発達したテレビが最低級の文化を流すという逆立ち現象--マス・コミの白痴化がいちじるしい」。ジャーナリストの大宅壮一(おおやそういち)は東京新聞7日朝刊にコメントした。これが流行語「一億総白痴化」の誕生とされる。「白痴」は現代なら使うことをためらう言葉だが、当時は黒沢明の映画のタイトルにも使われていた。
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年末年始のテレビ番組を見なくなって久しいが、昔あれをつくっていたころは、テレビがいかにむなしい仕事か痛感したものだ。「ゆく年くる年」は3分の中継のために1ヶ月ぐらい準備し、30人ぐらいのスタッフが徹夜する。毎年「今年でやめよう」といいながら、いまだに続いている。こんなオールドメディアは滅び、ネットメディアの時代になるという話は20年ぐらい前からあるが、テレビはしぶとく生き残っている。図のようにテレビの視聴時間は毎日2時間23分で、16年間で30分ぐらいしか減っていないが、新聞を読む時間は32分から3分になった。学生は、紙の新聞はまったく読まない。
博報堂DYメディアパートナーズ 「メディア定点調査2022」
テレビに代わってメインのメディアになったのはスマホだが、それも今の主役は文字ではなく、YouTubeやInstagramのような映像である。これは脳の負荷が小さく、思考を必要としない。20世紀にテレビが新聞に置き換わったのと同じ愚民化が起こっているのだ。
テレビは戦後、GHQが日本に導入したものだ。当時からテレビが人間を「白痴化」するという批判があったが、それがGHQの目的だった。1953年、NHKより先に放送開始した日本テレビの社長、正力松太郎は、暗号名「ポダム」というCIAのエージェントだった。テレビは日本人にアメリカ的生活様式を刷り込み、愚民化する装置だったのだ。