英国最北端に位置するシェトランド諸島にある西方沖の孤島、
フォービック島に住む男性が、昨日、英国からの独立を宣言した。
独立宣言を行ったのは、フォービック島で唯一人の住民、
スチュアート・ヒルさん65歳。
英国も欧州連合(EU)も認めていないヒルさんは、面積約1万平方
メートルの荒地だらけのフォービック島はチャネル諸島と同様、
英王室保護領として扱われるべきだと主張している。
つまり、英国に属せずに独自に内政を行う租税回避地として扱われる
べきだということだそうで、すでにヒルさんは、独自の通貨「フォービック
ギルダー」や切手、国旗の構想にも着手しているという。
単なる思いつきのような気もするが…
もし、自分の「独立宣言」が認められれば、シェトランド諸島の
約2万2000人の他の住民たちにも独立意識が芽生え、近海の石油や
ガス資源からの利益を得られるようになるかもしれないと、ヒルさんは語る。
元々、シェトランド諸島は、バイキングの伝統文化への親近感が強く、
歴史的にも英本土よりノルウェーなど北欧との繋がりが強い場所だそうである。
時々、欧米人の中には、このように一方的に空いている領土を勝手に
自分のものとして独立宣言を行う人がいる。その昔、やはり英国領土内
の海域で、第二次世界大戦中にイギリス軍が作った人工島の海上要塞を
利用して、元英軍少尉が「シーランド公国」なる国を立ち上げ、独立を
宣言している。また、シーランド公国では切手(なぜかベルギー宛の
郵便だけには使えるらしい)やコイン(米ドルと等価のシーランド・ドル)
を発行したほか、これまでに106人に市民権を与えてパスポートを
販売したそうである。ちなみに「シーランド公国」は現在でも存続している。
どこの国の承認も受けられていないが…
また、アメリカ人が南太平洋のトンガ沖の岩礁を利用して作ろうとした
「ミネルバ共和国」、イタリア人がイタリア領海内に人工島を建設して、
独立宣言をした「ローズ島共和国」など、その他にも4~5件の作り損ねた
国の例が報告されている。
我々日本人からみると、このような突飛に見えてしまう個人的見解による
勝手な独立宣言だが、欧米ではそうではないのかもしれない。
というのも、欧米諸国の中にはひとつの国の中にも、独自の権限を
持つ地方自治政府があったり、管轄が国の中央政府ではなく、王室
保護領であったりと、多種多様な形態を成しているため、人々の国
という概念自体が、我々日本人とは基本的に異なっていると思われる
からである。
今回の件で言えば、シェトランド諸島の北西の方角にフェロー諸島という
諸島がある。そちらはデンマーク領でありながら自治政府を持ついわば独自の国。
どうやらフォービック島だけでなく、うまくいけばシェトランド諸島もそれを
目指そう、というのが、この英国嫌いのヒルさんの狙いのようである。
しかし、島の住民がひとりもおらず、ヒルさんひとりだけというのが、
何とも寂しいことである。独立を宣言する前にせめて、島への移民を
募集するのが先ではないのか?
おそらく、究極のアウトドア好きか逃亡者しか来ないだろうが…。
今は、無職の自給自足生活かもしれないが、将来的にうまくいけば、
一国の王様か大統領である。
ヒルさんにはめげずに、ぜひがんばっていただきたい。
フォービック島に住む男性が、昨日、英国からの独立を宣言した。
独立宣言を行ったのは、フォービック島で唯一人の住民、
スチュアート・ヒルさん65歳。
英国も欧州連合(EU)も認めていないヒルさんは、面積約1万平方
メートルの荒地だらけのフォービック島はチャネル諸島と同様、
英王室保護領として扱われるべきだと主張している。
つまり、英国に属せずに独自に内政を行う租税回避地として扱われる
べきだということだそうで、すでにヒルさんは、独自の通貨「フォービック
ギルダー」や切手、国旗の構想にも着手しているという。
単なる思いつきのような気もするが…
もし、自分の「独立宣言」が認められれば、シェトランド諸島の
約2万2000人の他の住民たちにも独立意識が芽生え、近海の石油や
ガス資源からの利益を得られるようになるかもしれないと、ヒルさんは語る。
元々、シェトランド諸島は、バイキングの伝統文化への親近感が強く、
歴史的にも英本土よりノルウェーなど北欧との繋がりが強い場所だそうである。
時々、欧米人の中には、このように一方的に空いている領土を勝手に
自分のものとして独立宣言を行う人がいる。その昔、やはり英国領土内
の海域で、第二次世界大戦中にイギリス軍が作った人工島の海上要塞を
利用して、元英軍少尉が「シーランド公国」なる国を立ち上げ、独立を
宣言している。また、シーランド公国では切手(なぜかベルギー宛の
郵便だけには使えるらしい)やコイン(米ドルと等価のシーランド・ドル)
を発行したほか、これまでに106人に市民権を与えてパスポートを
販売したそうである。ちなみに「シーランド公国」は現在でも存続している。
どこの国の承認も受けられていないが…
また、アメリカ人が南太平洋のトンガ沖の岩礁を利用して作ろうとした
「ミネルバ共和国」、イタリア人がイタリア領海内に人工島を建設して、
独立宣言をした「ローズ島共和国」など、その他にも4~5件の作り損ねた
国の例が報告されている。
我々日本人からみると、このような突飛に見えてしまう個人的見解による
勝手な独立宣言だが、欧米ではそうではないのかもしれない。
というのも、欧米諸国の中にはひとつの国の中にも、独自の権限を
持つ地方自治政府があったり、管轄が国の中央政府ではなく、王室
保護領であったりと、多種多様な形態を成しているため、人々の国
という概念自体が、我々日本人とは基本的に異なっていると思われる
からである。
今回の件で言えば、シェトランド諸島の北西の方角にフェロー諸島という
諸島がある。そちらはデンマーク領でありながら自治政府を持ついわば独自の国。
どうやらフォービック島だけでなく、うまくいけばシェトランド諸島もそれを
目指そう、というのが、この英国嫌いのヒルさんの狙いのようである。
しかし、島の住民がひとりもおらず、ヒルさんひとりだけというのが、
何とも寂しいことである。独立を宣言する前にせめて、島への移民を
募集するのが先ではないのか?
おそらく、究極のアウトドア好きか逃亡者しか来ないだろうが…。
今は、無職の自給自足生活かもしれないが、将来的にうまくいけば、
一国の王様か大統領である。
ヒルさんにはめげずに、ぜひがんばっていただきたい。