ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ゾウの話し…

2009-08-24 17:49:33 | 時事(海外)
タイ北部チェンマイ郊外の、カレン族が住むある山村では
ゾウを使って田おこしをするそうである。

タイでの昔ながらの農業と言えば、普通は水牛を使うのだが、
近年、耕運機の普及でめっきり出番は減ったそうだ。しかし、
昨年からの原油高で再び復活し始めたとのこと。そしてこの村で
受け継がれてきたゾウ農法も、いったんは廃れたが、最近になって
再び見られるようになったそうだ。

これぞ、エコ農法の本質である。

アジアのゾウはかつて、戦いでは王族たちの足となり、ジャングル
では大きな木材を運んだりと重要な役割を果たしてきた。しかし、
時代の変化につれて、今では観光客を楽しませるくらいしか活躍
の場が減ってきている。いわゆる、ゾウの失業問題である。

そんな職のないゾウたちに、稲作での雇用再開は明るいニュースだ。

しかし、田おこしの技術を覚えさせるには、半年もの訓練が必要なのだ
そうだ。だが、排気ガスのあふれるバンコクの街中を引き回され、エサを
売って日銭を稼ぐよりはよほど幸せだろう、と時々夜のバンコクでゾウを
見かける度に思うのである。

しかし、何かが変だ。

普通、人間に働かされる動物こそかわいそうだと思うのが一般的な思考
だが、アジアのゾウに限っては、なんだか人間の役に立ってこそ、幸せな
ゾウだ、みたいな価値観が根付いてしまっている。

完全に間違いである。

ゾウも動物なのだから、本来、働かなくて良いのである。

いや、もしかしするとゾウが安心して住めるエリアが人間によって
脅かされ、餌の確保が困難になり、人間に媚びなければ生きて
いけなくなっていたとしたら…、ゾウはほんとうに気の毒である。

いっその事、アジアの働きゾウを全てアフリカに移住させてみては
どうなのだろう、と余計なお世話だが思った次第である。








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