ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

しくじり先生と○方さん

2016-02-21 21:14:47 | 
少し前、知り合いのお客さんが「読みたかったら貸してあげる…」と
言って置いていった本、STAP細胞の小保方さんが書いた「あの日」を
読んだ。

少しづつ、暇なときに読んでいたのが、先日、やっと読み終えた。

私は、小保方さんの一連の騒動のことを実はあまり知らなかった。
報道されている内容についてもテレビがたまたまついているときに見たくらいで
新聞でも流し読みをする程度だった。週刊誌も一切読んでいないし、自ら進ん
でネットで調べたこともない。なので一連の騒動のことをこんなに深く知ったの
はこの本が初めてだった。

本を読む前までは、「彼女が不正をしたのだろう…」と思っていた。しかしこの本
を読めばその疑惑は完全に消える。そりゃあそうだ。この本は小保方氏が自らの潔
白を証明するために書いた本だからだ。自分の手記に「自分が不正をしました…」
と書くはずがない。真実は、わからない。ただ、この手記を読めば、多くの人が、
小保方擁護にまわるだろう。そういう意味では、とても良くできた反論手記である
ことは確かだ。

掻い摘むと、「ES細胞の混入」も「再現実験の失敗」も重要なカギを握っているのは
若山教授だ。小保方バッシングが始まると手のひらを返したように彼女を悪人に仕立
て上げた論文の共著者である。小保方氏の主張からは彼が最後の黒幕のようにも読め
る、というか彼を完全に疑っている。

そして「再現実験が失敗した=STAP細胞はなかった」という単純な構図ではないとい
うこともわかってくる。実験は誰がやっても同じではないこと、その人にしかできな
い実験があることなど、私たち一般人にはわからない科学の世界を知ることができる。
研究の上流工程を行っていた若山教授がいない状態で、どう再現しろというのか。こ
の本を読むと再現実験の難しさがよくわかる。

これは料理で考えるとよく理解できる。同じ材料を渡され完全なレシピがあっても
味は人によって違うものになる。実験もそれと同様なところがあるらしい。

とはいえ、真実はわからない。

すでに、一応、STAP細胞の再現実験は失敗ということで終わっているし、大方、小保方
氏の責任で、という結論もある程度定着してしまっている。

この本が出たからと言って、一連の騒動を検証する機運が高まり、小保方氏の潔白が
証明されることは難しいだろう。マスコミも、これまでの態度を全否定することにな
るようなことは望まないだろうし…。

ただ、どうであれ、彼女がしくじったのは確かだ。

もう少し、強いインパクトで反論したいなら、ここは思い切って「しくじり先生」
これに出るしかないだろう。

もっとも、彼女自身、「しくじった覚えはない、ハメられたのだ…」と思っている
だろうけれど…。


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