東日本大震災。
ここで今までの”普通の“生活が崩壊、非日常が日常に。その後の時の流れの中で、その時の思いが変化してそれが復讐という感情に。
阿部寛さん、佐藤健さん、清原果耶さんの3人を中心に、周りをかためた重厚な映画。この3人の演技には引き込まれます。でも、清原果耶さんの迫真の演技、その雰囲気の変わる凄まじさ、“静”から”動“への変化は驚き。凄い女優さんですね。とにかく、その話の流れの中での俳優さん達のすばらしさを感じた日本の映画。
ダニエル・クレイグ最後の007。
アクション、兵器が時代の変化はあるものの相変わらず見事。そしてやはり、時代の流れなのかジェームズボンドも昔のように“遊び人”ではなく”純愛“を大切にしていく、それも時の流れを感じます。また、昔からですが“日本的”な情景も多く、映画関係者の日本への思いも感じられます。ダニエル・クレイグ演じる007の最後も見事。愛する家族のために。
この映画、武漢から始まった感染爆発の前にできた映画ですが、テーマは細菌兵器。時代を予見していたかのような映画。
前から気になっていたギリシャ映画。レイトショーが無く、見逃していたら最終週になったので、最後の機会。
ストーリー的には淡々としたもので盛りあがりはないです。でも、時の流れの中で消えゆく”テーラー“の悲哀を。確かに今は安い量販店かとんでもない高級店かの二分化されてしまった“テーラー”。残っていても昔のような職人気質のお店は絶滅危惧種のように。ギリシャの市井の人々の暮らしを垣間見ることができる映画。
中学校の頃の話。
この小野田少尉の2年前に横井庄一さんがやはり見つかって、まだ、”戦争“というものが身近に感じられた時代。
ただ横井庄一さんが一般の兵隊として戦後も逃げ回っていたのに較べると小野田少尉の場合は、少し事情が異なっていました。陸軍中野学校で教育を受けた所謂“スパイ”であり、ずっと活動を続けた、という意味では横井庄一のような消極的なものと言うよりは積極的なもの。しかも、30人以上を殺害した、ということで、発見されてからは国家間の補償問題にもなったと後で調べると出てきました。非常に複雑な、でも、30年近くもその精神力を維持できることに、改めて、洗脳教育の恐ろしさを感じます。先日観た”MINAMATA“といい、まだ、日本人自体が総括できない戦後の問題、やはり外国人監督、外国映画としてしか製作できない事に複雑な思い。
とはいえ、出ていらっしゃる俳優さん、津田寛治さん、特に遠藤雄弥さんは素晴らしいです。
1951年にジーンケリーとレスリーキャロンで映画化されたジョージ&アイラガーシュインの名作のミュージカル。トニー賞を受賞した舞台を映画で。なんと言ってもダンスの要素も多く、また、舞台美術も斬新的なもの。ストーリーは難しいものではなく、ならぬ恋をとりまく若者達の躍動感。圧倒的な舞台に。映画としては異例の高さ、3,000円ですが、ミュージカルの公園よりは安いと。映画館も多くの人達。馴染みの曲も多く、戦後のパリの“ナチスからの解放さらた自由を謳歌”
する人々を強く描いています。昔、仕事でトランジットで滞在したパリ、夜はムーランルージュへいきロートレックの絵画に囲まれながらショーを、そして翌日の夕方までのほんの一瞬のパリの街並み、雰囲気を思い出しながら。
する人々を強く描いています。昔、仕事でトランジットで滞在したパリ、夜はムーランルージュへいきロートレックの絵画に囲まれながらショーを、そして翌日の夕方までのほんの一瞬のパリの街並み、雰囲気を思い出しながら。
中学、高校の時に司馬遼太郎さんの本に接してから、殆ど読みました。唯一、新選組関係だけは読みませんでした。どう考えてもテロリスト集団的
としか思えません。勿論、薩長側も。そして新選組を美化するその風潮も馴染めません。昨年の初冬に京都旅行をしたときに壬生寺近辺へ行き、新選組の面影に多く触れました。でも、やはり、違和感を感じました。
映画を見終わっても新選組のなんたるか、理解は最後までできませんでした。また、半世紀近く前の作品なので徳川慶喜の描き方も後世の評価とは異なり単なる臆病な無能な将軍として描かれています(演じた俳優さんのせいか余計に無能さを。それだけ上手いということでもありますが)
蒼々たる俳優さん達が出ているので、娯楽作品としては見応えありますが。
元々、新選組の美化には疑問があるのでちょっと厳しめの評価かな。
司馬遼太郎さんの作品、色々と映像化されていますが、今まで1番好きなのは大河ドラマにもなった“花神”。そして来年の”峠“。長岡藩永世中立国を作ろうとした河井継之助。原作も好きなのでどんな映画になるかな?(もう既に昨年クランクアップされていますがコロナのせいで2年公開延期)。