むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『怪奇小説集』遠藤周作(講談社文庫)

2022年05月16日 | 読書
恐怖と笑いは紙一重。
恐がる様が滑稽だったり、怪談話が馬鹿馬鹿しいと感じたり、笑い話がよく考えると恐ろしかったり、あまりの恐怖に笑い出したり、どちらも感情としては激しく動いていることには変わりないと思われます。
怪奇小説もそうあってほしいものですが、これはそこがよく書けています。
15本の掌編が納められていて、じっくり恐怖が伝わってきたり、実は何でも無いオチがついていたりと、様々な形で怪奇な物語を楽しませてくれます。
上質で上品な怪奇物語集に仕上がっていると思いました。

コメント
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