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愛や友情、その正体を科学的に明示させるのが本書です。
実際の戦争でも壊滅した部隊の最後の生き残りの兵士が、負傷した戦友を助けるため捨て身の戦いを繰り広げる場面があります。彼らに共通するものは何なのでしょうか?
このような自己犠牲による利他的行為は、生物学の基礎である利己的な遺伝子と矛盾することなく説明されています。
利他的な友情とは、遺伝的に我々にプログラムされた遺伝子の中にあるのです。
人間は、親しい友人の中に、もう一人の自分を見出しているのです。それは自己の拡大により、他人を自分の一部と認識しているときにおこる現象です。
そのことによって、人は他人に必要とされなけらば生きていけない生物なのです。人は一人では生きられないとありますが、人に助けてもらわないと生きられないという意味の他にも、他人を助けないと生きていけない生物なのです。
題名に、”残酷すぎる”とありますが、それは売らんかな命名で、ぜんぜん残酷ではありません。むしろ、温かい結論にたどり着く良著です。
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