ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

全国大学高専教職員組合編『大学破壊-国立大学に未来はあるか』旬報社

2009年06月01日 13時22分30秒 | 
大学情勢ということで、最近出版された『大学破壊』をよんだ。
国立大学の法人化以降の大学の状況を示したもの。

はじめに
第1章 「駅弁大学はもういらない」!?
第2章 「大学教授」を目指す若者がいなくなる日
第3章 いつまで続く「研究費獲得コンテスト」地獄
第4章 沈没寸前の国立大学号、乗組員の大脱走が始まった
第5章 高すぎる教育費は少子化・隠させ合い精算の元凶だ
第6章 混迷深める国立大学の近未来

この間、人事院勧告にそって0.2ヶ月分の夏期一時金のカットがあり、交渉となっているが、この本の中では…次のようなことも記されている。

「法人化後の多忙でこうした実態(勤務実態)は厳しくなる一方だが、給与水準はなんと逆に悪化している。文部科学省はホームページで、大学職員の給与水準が田の国家公務員全体とどれくらいの差があるか、毎年公表している。それによれば、2007年度は、国家公務員全体の平均を100とした場合、国立大学の職員は86.7%にすぎない。しかもこの数字は、前年よりも0.3%悪化しているのだ」(p.90)
給与水準が、国家公務員の86%にとどめられていて、業務はそれ以上している実態があり、そこに公務員と同じ0.2ヶ月のカット自体が不利益を増幅させているといえる。

同じく、付属の先生方は、公立学校の教員に比して月2万円程度給与が下回っている実態もある。

大学教員では、民間の病院から着任された方が教育職となり、保健管理センターの業務を行いながらも、医者としての手当ても十分出ていないという実態がある。通
常の教員の場合も、裁量労働制で多忙に重ねて、私学に比して低い給与水準になっていることは事実です。これでは、他の大学に出て行ってしまう教員が出ても仕方がない。