ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

遙洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(筑摩書房)

2008年08月24日 23時06分58秒 | 
遙洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(筑摩書房)を読んだ。学問体験記としては面白いし、研究者養成の現場も臨場感をもって描いている。
帯には次のように書かれている。
「知る人ぞ知るケンカの達人・遙洋子が、そのケンカ道にさらに磨きをかけようと、東大・上野ゼミに入門。今、明かされる究極のケンカ道とは? フェミニズムの真髄とは? 格闘技としての学問に分け入り、心の中で「ドーン」という音がするほどの感動を味わったタレントの、涙と笑いの報復エッセイ」

言葉と技術と知識が必要ということだ!」

明日から、アメリカへ。ランドマーク大学の方々との交流。その支度をする。
夕食は、久しぶりにカレーを作る。スパイスを調合して、いためた。記憶力やアルツハイマーの予防にきくというターメリックを多めに入れた。そのスパイスをつかってのカレーはなかなかいけた。コンソメスープは3袋でよかったかな。

差異と平等の関係-ジェンダーの視点から

2008年08月24日 23時00分51秒 | 
差異と平等の関係についての一つの指摘。
J・W・スコット『ジェンダーと歴史学』(平凡社、1992年)での指摘に触れた。平等と差異の関係の関するものである。
「もしも平等の方を選べば、差異はそれとは対立するという考え方を受け入れざるをえなくなる。もしも差異を選べば、平等の達成は不可能だと認めることになる。(中略)平等を差異の対立物として捉えることによって構築されている権力関係をあばくこと、およびその結果として二分法的に構築されている政治的選択を拒絶することである。」

横山秀夫『第三の時効』集英社文庫

2008年08月24日 10時08分25秒 | 
山口への行き帰りに、横山秀夫の『第三の時効』を読む。
刑事、警察の強行犯へのアプローチを描く短編推理小説集。

沈黙のアリバイ
第三の時効
囚人のジレンマ
密室の抜け穴
ペルソナの微笑
モノクロームの反転

F署の刑事朽木は笑わない。
「沈黙のアリバイ」にはその由来が描かれている。
犯人を追跡のときに、幼児が飛び出し、その子をひいてしまった。
「二歳七ヶ月だった。耳の聞こえない子だった。父親の知れない子でもあった。」とある。母親から通夜の席で、「笑わないでください」といわれ、そういう母親に対して刑事の目で見つめてしまう朽木がいる。そのことが、トラウマになっている。

本所次郎『高級官僚 影の権力者の昭和史1巻』(だいわ文庫)を読む

2008年08月22日 08時58分04秒 | 
本所次郎『高級官僚 影の権力者の昭和史1巻』(だいわ文庫)に目を通した。
官僚という視点から、戦前から戦後にかけての昭和史を描いたもの。これは、全4巻ものの第1巻。
逓信省から運輸省(今日で言う国土交通省)を担ってきた若狭得治を中心に描いている。
序章 政財官界を支配する影の権力者
第1章 若き超エリート官僚
第2章 戦時総動員体制
第3章 造船疑獄の闇
第4章 ヤクザと海運大不況

日本人の平等観

2008年08月17日 11時34分06秒 | 
日曜日の新聞には、書評がでている。その中に、高田里恵子の『学歴・階級・軍隊』(中公新書)があった(評者は、竹内洋)。その中に、次の一節があった。

帝国陸軍というフィールドによって日本人にとっての学歴の意味をあぶり出す着眼が鋭い。同時に日本人の平等構造の指摘も大いに考えさせられる。日本人の平等観は「不幸の等分化」や「犠牲の平等」ではないか、というものである。ここらあたりは、政治学者の丸山真男が日本のデモクラシーを「引き下げ」デモクラシーと言っていることと通底する。

なかなか考えさせられる。「特殊教育」は一段下の格下げ教育、特別な取り組みは忌避される教育現場の精神構造。インクルージョンはデモクラシーの思想に裏付けられているのだが、しかし、その「民主主義」が「引き下げ」デモクラシーだとしたら、インクルージョンはその輝きを失う。なぜこのような平等観が成立したのか、天皇の下での平等(差別的平等)論が底流にあるのだろう。
この本、読んでみたいと思う。

島井哲志『やめられない心理学』に目を通す

2008年08月15日 10時51分48秒 | 
島井哲志『やめられない心理学』(集英社新書)に目をとおした。健康心理学なのだが、その基礎は行動主義心理学、ちょっと認知行動療法に近いかな。あまり、賢いという感じではないが…。
目次は次のようなもの

第1章 わかっていてもできない健康習慣
第2章 医療のパラダイムの変化の必要
第3章 習慣を変えるための心理学
第4章 食の健康心理学
第5章 ストレスはたまらない
第6章 こころと健康状態
第7章 病気の心理と行動
第8章 健康な社会づくりをめざして

やはり気になるのは「食の健康心理学」。要するに、「食を通じて健康になりたいと思うのなら、選択すべきは、人生の楽しみのための食を大切にするという考えをもつということだ」というもの。そういえば、かきこむことはあっても、楽しんで食べることは少なくなっているよなと思う。一人で、お店にはいるときは、「吉野屋」「ラーメン屋」で、孤食で、かきこんでいる。頭の中でイメージをもって、味とイメージを付き合わせて、食べているということではないのだ。

この1週間

2008年08月03日 11時10分04秒 | その他
この間、1週間ごとにまとめて概要をアップしている。
今後もそのようにしようと思う。

月曜日は、養護教諭の学習交流会の分科会2日目、その後閉会集会(分科会のまとめが長すぎた)、総括会議。帰りは、立命館大学の三澤先生とご一緒する。夜遅く帰る。
火曜日、午後に、人間発達研究所で、保育元年などのフィルムの件を相談。その後、姪の一家が京都に来ていたので、夜、子どもたちと食事。
水曜日(30日)、姪と子どもたちをつれて、朱雀門、唐招提寺、法隆寺をまわり、ランチバイキング。大学に来て、ガラス細工をやらせてもらい、東大寺におくる。3時過ぎから、教材研究会(お茶をのんで、車いすおもちゃの写真をとる、次の予定を立てる)。4版過ぎから、教職科目に関する会議、現代教師論で、また、サブリーダーをせざるを得ない。
31日(木)、生協でコンピューターの予約。2時から、中学生がくるのでその準備。2時半過ぎからゼミだったが、すぐに中学生に呼ばれて将棋。将棋はやはり1時間程度かかる(勝利)。お金の計算をして、公用車をかりて、入金に行く。7時から、4回生と暑気払い(飛天)。
8月1日(金曜日)、午前中。気持ちの滅入る委員会。2時から大学院のゼミ(M2の2名の点検)、実質進んでいないので、作業を進展させるように促すが…。その後、特別専攻科の現職の先生のために書類をつくる。特専の学生が来て、静岡の教員採用試験の1次に受かったとのこと、4回生の静岡を受かった学生さんに紹介して、一緒に、対策をとるように促す。早めに帰って、食事。夜、探偵ナイトスクープを見る。「ガオーさん」に大爆笑。
2日(土曜日)、朝、病院。血圧は、122と88で、下が高いがまあまあ。午後、大学に、30分の会議のために、奈良へ。会議はすぐに終わった。この日は、オープンキャンパス。
日曜日は休む予定。しかし、来週のために仕事を整理して、着手しておかないと行けないことが多い。

多賀幹子『親たちの暴走-日米英のモンスターペアレント』朝日新書

2008年08月01日 22時09分07秒 | 
多賀幹子『親たちの暴走-日米英のモンスターペアレント』(朝日新書、2008年)を読んだ。
アメリカでは、ヘリコプターペアレントということで、大学にも出没する子離れができていない親。イギリスでは、フーリガンペアレントという教師に暴力をふるう親が問題を起こしているようだ。日本は陰性のモンスターペアレントということらしい。
--------------------------
第1章 今、学校で起こっていること-モンスターペアレント
1 親から寄せられた苦情・クレーム例
2 追いつめられた教師たち
3 「モンスターペアレント」の増殖
4 「モンスターティーチャー」
5 地域社会の崩壊
6 先生を育てる
第2章 動き出した自治体
1 具体的な対策
2 対処療法と同時に根本的な解決を
第3章 アメリカのヘリコプターペアレント
1 ヘリコプターペアレント
2 「ヘリコプターペアレント」になたないために
第4章 イギリスのフーリガンペアレント
1 フーリガンペアレント
2 客からの苦情-「公」への攻撃
3 変わる学校の役割
4 公立と私立の教育格差
5 公立と私立の健全なバランス
第5章 「モンスターペアレント」と呼ばせないために
--------------------------

イギリスの教師の話
「教師を20年続けているが、かつては入念に準備された授業こそがすべてだと信じていた。面白く興味深い授業なら、生徒は十分についてきた。しかしいまや、授業始めの10分から15分は生徒を席に座らせ机の上に載せたものをおろさせ、おしゃべりを止めさせるのにかかる。午前中はともかく、昼食後の午後の授業を行うのはもう不可能だ。授業らしい授業は行えず、教師として給料をもらっているのが恥ずかしい。」