ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

宮部みゆき選『謎002』(講談社文庫)を読む

2008年05月25日 21時57分03秒 | 
日本推理作家教科の編で、宮部みゆきが選んだスペシャルブレンドミステリー『謎002』(講談社文庫)を読む。東野圭吾の『謎001』に続くもの。
この本は、1971年、1981年、1991年に発表された短編を宮部が選んだもの。それぞれ、年表と選者の一言が添えられている。納められているのは、以下のもの。

1971年
男一匹(生島治郎)
企業特訓殺人事件(森村誠一)
闇の中の子供(小松左京)
1981年
暗い窓(佐野洋)
首くくりの木(築道夫)
1991年
歩道橋の男(原)
醜い天罰(夏樹静子)

どうも、宮部の感性と合わないのか、どれも気持ちが入らないものだった。ぼーっと読んでいて、筋も何もよくわからない。おもしろくないのだ。宮部のSFものも読む気にならないのだが、それと同じようなもの。

日本推理作家協会編(東野圭吾選)『謎001』講談社文庫を読む

2008年05月20日 22時17分33秒 | 
日本推理作家協会編(東野圭吾選)『謎001』(講談社文庫)を読んだ。
1970年代からの30年間に発表された短編の中で、東野圭吾が選んだ8つの短編で面白い。選ばれたのは以下の短編(作家)

新開地の事件(松本清張)
母子像(筒井康隆)
双子の家(赤川次郎)
緋色の記憶(日下圭介)
北斎の罪(高橋克彦)
ぼくを見つけて(連城三紀彦)
手話法廷(小杉健治)
サボテンの花(宮部みゆき)
そして解説を東野圭吾が書いている。

このうち、母子像(筒井康隆)はアルビノ(白子)のことが記されている。また、小杉健治の手話法廷は、題名の通り、聴覚障害者に関わる法廷もの。仕事場を解雇された聴覚障害のある青年と仕事場での事故で中途障害で車いす生活となった肢体不自由の人が交叉して、手話法廷でドラマが展開することになる。

教材と授業研究会(白浜第2日)

2008年05月18日 09時44分54秒 | 
和歌山県教育互助会が経営している「むろべ」にて。
教材と授業研究会の2日目。
朝から、温泉。
朝食を取りながら、昨日の議論の続き(life cycleとそれぞれの課題)。
あわせて、来年55歳になる方もいるので、教員免許更新制の講習の話にもなる。
朝食の後も、温泉。
「小原庄助的人生」のよさを考える(身上をつぶしてはいけないが…)。
10時にチェックアウト。
帰りはどうなるか?

白浜をまわって、とれとれ市場に行く。いろいろ試食。新鮮なお魚が安い。トロとか穴子とかいろいろな寿司をかってみんなで食べる。その後、試食で、梅干しやお菓子をほおばる。のどが渇く…。
車でしばらくいって、喫茶店へ。感じの良い喫茶だった。陶芸などが風割れているし、オイしそうなケーキがいっぱい。メニューを見るとオススメは紅茶。ダージリンのファーストがはいっているという。はじめは緑茶に近い味、次には濃くなってウーロン茶のようになるようだ。ちょっと飲ましてもらう。紅茶スカッシュもおいしかった。紅茶談義に花を咲かす。定年後は、喫茶店を開きたいというSさんの喫茶店談義も楽しかった。ケーキも食べて、ずいぶんゆっくりした。
その後、和歌山市へ。途中高速が渋滞で、地道で走る。
和歌山市駅についたのが、5時半頃。和歌山駅で、肩にかけるポーチをかった。
電車に乗って帰ったら、7時半になっていた。

バレーボールを見ながら、仕事をする。パワーポイントのファイルとPDFファイルをつくって送る。書類を見ると、15日頃までには送付して下さいということだった。お手数をおかけして申し訳ありません。

田中昌人『発達の土割』(あいゆうぴい)

2008年05月07日 23時29分04秒 | 
田中昌人『発達の土割』(あいゆうぴい、2001年)を読んだ。
これは、後に京都大学教育学部第二期生有志編『あの頃の子どもたち』(クリエイツ・かもがわ)に再掲されたものであるが、コンパクトにまとめられているので、再度読んだ。

はじめに
1.松本での無言の行
2.徳島での飯事遊び
3.岡山への疎開
4.日笠への再疎開
5.その年、その刻(1945年8月15日昼)
6.戦後の清水へ
7.学籍がかえられていた!
おわりに
全77頁

いろいろな意味で、危機的限界状況の中での発達の節々で「決意」がみられることが興味深い。軍国主義の復活を絶対に許さない根源的な経験をくぐられてきたのだなと思う。再度、故田中先生の発達への思い、集団と社会の発展への思いに襟を正す。

ご挨拶(寄宿舎教育研究会「とまりあけ」)

2008年05月06日 21時32分44秒 | 生活教育
 寄宿舎での実践と研究の課題を意識的に考え合っていきましょう!

 寄宿舎教育研究会とのつきあいが、どのようなきっかけで始まったのか記憶にない。たしか、15周年の企画でしょうもない話をして、20周年頃から本格的なおつきあいがはじまったと思う。それも、おつきあい程度という感覚でズルズルと来てしまった。2005年頃だったと思うが代表という話があったときには、全障研大会の準備委員長の大役があって到底できないということで、「それが終わったら考えます」と適当なことを言ってしまったのが運の尽きだったかもしれない。「当座、30周年までということでどうか」と言われて、引き受けざるを得なくなったのだが、そういって口説いた人は、30周年の時には、「あとすこしで定年で、僕は知らないよ」というに決まっている。
 おつきあいしてみて、どうも「生活」「生活教育」というような言葉の魅力の一方、わかったようなわからないようなもやもやしたものがいつも残っていて、これが今の課題だと明確にストンと落ちたことがない。いつも寝技のような、搦め手で人間関係だけでやっているような気がする。これまで、意識的系統的に寄宿舎について研究してきたわけではないので、全国的な状況やネットワークがどうなっているのか、どんな営みがなされて、なにが課題になっているのかなどを意識的に考えていく必要があるように思う、障害児教育の中で寄宿舎がどうなっているのか、そしてこれからの寄宿舎教育と研究会を考えるというのが、当座の課題だと思っている。
 ともに考えあい、実践と研究の課題を共通認識にしていきましょう。グズグズした性格ですので、叱咤激励、よろしくお願いいたします。

障害者権利条約の発効(憲法記念日に)

2008年05月03日 15時25分31秒 | その他
今日は、憲法記念日。
国際的には、国連の「障害のある人の権利に関する条約」が発効する日である。すでに、発効の条件となっている、20カ国が批准し、それから30日を経ている。

憲法の権利と障害者権利条約の権利と重ね合わせて、権利を基礎とした社会に向けて研究・教育を勧めていきたい。

岡田尊司『子どもの「心の病」を知る-児童期・青年期とどう向き合うか』

2008年05月03日 15時09分00秒 | 
これまで、ぼちぼちと読んできた岡田尊司の『こどもの「心の病」を知る』(PHP新書、2005年)をようやく読み終わった。
岡田尊司は、小笠原慧のペンネームで小説を執筆もしている(『DZ』『手のひらの蝶』(角川書店)などがある)。
本書の構成は以下の通り。

はじめに
PARTⅠ 幼児期・児童期
第1章 子どもの発達と愛情の大切さ
第2章 落ち着きのない子
第3章 一緒に遊べない子
第4章 体や行動に現れる心のサイン
PARTⅡ 思春期・青年期
第5章 思春期という激動期
第6章 自分という特異点
第7章 癒されない愛情飢餓と嗜癖
第8章 ストレスとトラウマが生む異変
第9章 人間、この不安な生き物・不安障害
第10章 波に翻弄されて 気分障害
第11章 暴走する神経 統合失調症
第12章 ひきこもろと家庭内暴力
おわりに

児童青年精神医学に出てくる様々な障害の紹介がある。広汎性発達障害、反応性愛着障害、分離不安障害、選択性緘黙、自己臭妄想症、身体醜形障害、拒食症、境界性パーソナリティ障害、物質関連障害、過食症、適応障害、身体表現性障害、解離性障害、離人性障害、心的外傷後ストレス障害、解離性同一性障害、パニック障害、全般性不安障害、社会恐怖(社会不安障害)、強迫性障害、抑うつ性障害、双極性障害、不登校、家庭内暴力、ひきこもりなどなど。概念の説明、ケースと対処法の簡単な紹介もある。