大阪弁の研究で、わかぎゑふの本を読んでいる。わかぎゑふは、1959年大阪生まれ、劇団を主宰。役者、演出家、エッセイストとして活躍。中島らも等と一緒に活動していた時期もあり。
『大阪弁の秘密』は、良くできた本だ。なるほどと思うこと多し…!!
構成は次の通り。
第1章 恋をしましょう
第2章 ええ加減にしなさい!
第3章 なんぼのもんじゃい!?
第4章 しんどい日もあるで
第5章 あんただれ?
第6章 おはようさん
第7章 たのんませ、ほんまに!
第8章 玄人になる
第9章 大阪・大阪
第10章 食いだおれ
第11章 死語の世界
第13章 大阪人の好きな大阪弁
それぞれの章で、こまかく基本的用語が用例と共に検討されている。思わず笑うところもあり、また、いろいろ考えさせられるところもありで、勉強になった。
つっこみの一種で、「なんやそれ」というのがある。わかぎゑふの文章では、例えばということで、するどいつっこみ、どん臭いつっこみ、やる気のないつっこみを区分しつつ、次のようにいう。
グループ数人で待ち合わせをしていたとする。ひとりが遅れてきて「ごめん、えきでこけてん」といったら、鋭い人は「なんやそれ! ちゃんと前向いて歩かんかいな! そのうち交通事故で死ぬで、あんた!」とつっこむが、どん臭いつっこみは「なんやそれ、あほちゃーう」くらいである。やる気のない人なんて「なーんやそれって感じやな」というくらいだろうか。
この鋭いつっこみの場合も、①「なんやそれ」で、切り込み、②「ちゃんと前向いて歩かんかい」といって、ぐいと押し込んで、③「そのうち死ぬであんた」といって配慮をみせる、あるいはすこしぼけてゆるめるという3段階でこころに届かせていく。つっこみというのは、ほんとうに人間関係を一歩つっこむということである。そんな、日常生活の中にそんな関係が築かれているのである。
そんなこんなを考えさせられた。
甘えた男の体質についてもおもしろい(ほっといての項)。
大阪の男は喧嘩っぱやく、商売には抜け目がないくせに、甘えたが多い。すぐに金銭的に頼ってきたり、精神的に甘えてきたりする。甘えるのは男の役目とでもおもっているようだ」。大阪には、「なぁ、これしといて」という男と「しゃーないな」という女のカップルがなんと多いことか。女がみんなオカン体質というのもあるのかもしれない。
保育所の「気になる子」ももしかしたら、こんなだめ男かもしれない。大阪特別支援学校の寄宿舎は、やっぱり大文字のオカンやろ。
わかぎゑふ『花咲くばか娘』(集英社文庫)も読み終わる。大阪娘の発達過程の研究として、事例研究か? 『ぼんぼん』も大阪男の発達を考える事例研究として読めるかも・
この父ちゃんおもしろい。もう死にそうという時に、親族が集まって、みんなにむjかって小さな声で「ありがとう」といって…、ガクッとした。それを見ていた、息子が見破って、こんな時にそんなにせんでもとつっこんだという。
「とおちゃん、最後までみせてくれるよな」「まあ、たのしまんとなあ」というのが最後の会話だったとのこと…。なんちゅうやっちゃ!
構成は次の通り
はじめのご挨拶
第1章 ばか娘誕生
奇跡の出生/自我の目覚め/父との交流/犬たち/相性の問題/愛欲の日々!?/花園の騎士団/来るべき時/ビックイベント/
第2章 語るばか娘
お教えしましょう、人生のコツを!/結婚という制度について考え込む/偏見は母親がつくる/歴史的崩壊の謎/許される嘘の付き方/人生の必須科目/モテる女にになる方法/ツボにはまる日/記念写真家とそのモデル/女らしさの分かれ道/引っ越しにはドラマがあるのだ
第3章 ばか展開する人生
わが家の家宝/人生が分かる行い/ダサかった頃/変容する女たち/展開の妙?/困った贈り物/結婚式の意義/戦争と平和
第4章 ばか仲間
「え?」の達人/新しい商法/もうひとりの夫/めまぐるしい日/猫屋敷騒動/食寄せの術?/女の一念/夜起きる悲劇/ばか可愛い娘たち/若さゆえ?
あとがき みんな花咲け!
『大阪弁の秘密』は、良くできた本だ。なるほどと思うこと多し…!!
構成は次の通り。
第1章 恋をしましょう
第2章 ええ加減にしなさい!
第3章 なんぼのもんじゃい!?
第4章 しんどい日もあるで
第5章 あんただれ?
第6章 おはようさん
第7章 たのんませ、ほんまに!
第8章 玄人になる
第9章 大阪・大阪
第10章 食いだおれ
第11章 死語の世界
第13章 大阪人の好きな大阪弁
それぞれの章で、こまかく基本的用語が用例と共に検討されている。思わず笑うところもあり、また、いろいろ考えさせられるところもありで、勉強になった。
つっこみの一種で、「なんやそれ」というのがある。わかぎゑふの文章では、例えばということで、するどいつっこみ、どん臭いつっこみ、やる気のないつっこみを区分しつつ、次のようにいう。
グループ数人で待ち合わせをしていたとする。ひとりが遅れてきて「ごめん、えきでこけてん」といったら、鋭い人は「なんやそれ! ちゃんと前向いて歩かんかいな! そのうち交通事故で死ぬで、あんた!」とつっこむが、どん臭いつっこみは「なんやそれ、あほちゃーう」くらいである。やる気のない人なんて「なーんやそれって感じやな」というくらいだろうか。
この鋭いつっこみの場合も、①「なんやそれ」で、切り込み、②「ちゃんと前向いて歩かんかい」といって、ぐいと押し込んで、③「そのうち死ぬであんた」といって配慮をみせる、あるいはすこしぼけてゆるめるという3段階でこころに届かせていく。つっこみというのは、ほんとうに人間関係を一歩つっこむということである。そんな、日常生活の中にそんな関係が築かれているのである。
そんなこんなを考えさせられた。
甘えた男の体質についてもおもしろい(ほっといての項)。
大阪の男は喧嘩っぱやく、商売には抜け目がないくせに、甘えたが多い。すぐに金銭的に頼ってきたり、精神的に甘えてきたりする。甘えるのは男の役目とでもおもっているようだ」。大阪には、「なぁ、これしといて」という男と「しゃーないな」という女のカップルがなんと多いことか。女がみんなオカン体質というのもあるのかもしれない。
保育所の「気になる子」ももしかしたら、こんなだめ男かもしれない。大阪特別支援学校の寄宿舎は、やっぱり大文字のオカンやろ。
わかぎゑふ『花咲くばか娘』(集英社文庫)も読み終わる。大阪娘の発達過程の研究として、事例研究か? 『ぼんぼん』も大阪男の発達を考える事例研究として読めるかも・
この父ちゃんおもしろい。もう死にそうという時に、親族が集まって、みんなにむjかって小さな声で「ありがとう」といって…、ガクッとした。それを見ていた、息子が見破って、こんな時にそんなにせんでもとつっこんだという。
「とおちゃん、最後までみせてくれるよな」「まあ、たのしまんとなあ」というのが最後の会話だったとのこと…。なんちゅうやっちゃ!
構成は次の通り
はじめのご挨拶
第1章 ばか娘誕生
奇跡の出生/自我の目覚め/父との交流/犬たち/相性の問題/愛欲の日々!?/花園の騎士団/来るべき時/ビックイベント/
第2章 語るばか娘
お教えしましょう、人生のコツを!/結婚という制度について考え込む/偏見は母親がつくる/歴史的崩壊の謎/許される嘘の付き方/人生の必須科目/モテる女にになる方法/ツボにはまる日/記念写真家とそのモデル/女らしさの分かれ道/引っ越しにはドラマがあるのだ
第3章 ばか展開する人生
わが家の家宝/人生が分かる行い/ダサかった頃/変容する女たち/展開の妙?/困った贈り物/結婚式の意義/戦争と平和
第4章 ばか仲間
「え?」の達人/新しい商法/もうひとりの夫/めまぐるしい日/猫屋敷騒動/食寄せの術?/女の一念/夜起きる悲劇/ばか可愛い娘たち/若さゆえ?
あとがき みんな花咲け!