フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

Touchez par

2020-05-11 09:31:21 | Weblog
「Touchez par au grisbi」Jean Gabinの痺れるようなフィルムノワール。ハリウッドのギャング映画と違って大人の哀愁というか気品というか質の良いスーツを着た落ち着いた気分になる映画。フランスのギャング映画ってなんか男の背中で語るようなyところがあって僕は好きだったね。金塊を強奪して部屋に帰ってくるワインの栓を開ける音、チーズを薄く切るナイフの動かし方。ブッキラボーな言い回しのセリフ。さりげない日常、老いの悲哀、見捨てない仲間への絆。そしてなによりハーモニカが奏でる「グリスビーのブルース」。秀逸だったねこの映画。フランスの原題は即物的だから「戦利品に触れるな」だけどさすが日本人だね。「現金(ゲンナマ)に手を出すな」という邦題で大ヒット。ジャンギャバンの戦後の代表作、リノヴァンチュラの出世作となった。ジャンヌモローも出てたね。ところが若かったダニエルコーシーが出てたなんて記憶にない。多分チョイ役だっただろうけど。そのダニエルコーシーが亡くなったって。90歳だったって。それがなんとコロナで死んだというからビックリ。「コロナに手を出すな」と言われてもなぁ。フランスも感染者が多いから。今日からだったっけフランスで自宅から半径100㎞の移動は自由っていうのは。フランス人ってロックダウン守ってたのかな?ロシアで感染者が多いのは国境付近で中国人が出たり入ったりを勝手に繰り返すからだと聞いた。東京は4月29日から中国人を完全にシャットアウトしたから感染者が減ったというネットのウワサ。やっぱり中国の元から断たなきゃダメってことかいな。と5月の空を見上げつつ頭の中はハーモニカのメロデイが流れる。孤独とダンディズム、男はこれだよね。
コメント
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