フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

douceur

2020-05-15 09:15:10 | Weblog
あの爆撃の下で生まれた女の子はその後どうなったのでしょう。
生命はどんなときにも生まれ、どんなときにも滅していく。とわかってはいるのだが。
生きていて欲しいと、美しい花を見て欲しいと。
願う。
疲れた母の顔、撃たれた父の背中を見せないでくれと。
願う。
戦火に彷徨いながらも差し伸べられた手にすがれと。
願う。
なぜか遠い異国の話のはずなのに彼女の声を身近に感じる。
彼女の瞳が見返すように感じる。
だからありったけの優しさを持って彼女の為にと。
願う。
どうせ自分は何もできないと分かってはいるんだが。
生きていて欲しいと。
美しい母の顔を見て欲しいと。
願う。

pour Samaってシリアの女の子のドキュメンタリーの話を読んで感じたままを「願い」って詩にしました。人は無力だが生命は強いってことかな。命のエネルギーは「優しさ」に溢れてると教えられたなぁこの小さな女の子に。
コメント
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