日本人にとって、自然は対決し征服するものではなかった。
自然は自分の内側に含むものだった。
ぼくらが花火を好み、それを観て切なく思うのは、花火が一瞬のきらめきの後、さっと散っていくからだろう。その一瞬の輝きを大切にすると同時に、切なさを感じる。
それは、生け花にもたとえられる。
花が短い時間を精一杯燃焼する、その一瞬の命の輝きを尊くいとしく思えてく。
光の玉が一瞬のうちに視野いっぱいにまで広がってゆく。
花火が「夜空に咲く生け花」なら、その写真もまた「あわれ」かも知れない。
・・・映像表現なら動画にかなわない。
動画は観る人へ、大空に咲く大輪の花への期待、わくわくする気持ちを引き出せるからだ。
それでも写真にしか表せない美しさもある。
最も美しい瞬間、比較的、自由な構図による大胆な表現・・・とか。
輝け花火。空を埋め尽くすまで。。
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