tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

メキシコの光と影

2014-09-22 21:32:42 | プチ放浪 都会編



2011年にユネスコの「世界無形文化遺産」に登録されたマリアッチ。メキシコのお祭りには欠かせないシンボル。
マリアッチ アガベ(MARIACHI AGAVE)の素敵な演奏を聴いていると心がいやされる。
だが、どうしても「メキシコ」には、かつて観た『アモーレス・ペロス』(Amores Perros)とか、『闇の列車、光の旅』(Sin nombre)の印象が強く、明るいメキシカンのイメージの陰に、現地で起きているギャングたちの暗躍や、不法移民問題、想像できないほど拡大しつつある貧富の差など負の部分が心に浮かぶ。
ディストピア社会の悪循環。
『ファーストフード・ネイション』では食品業界で偽装や粉飾もショッキングだったが、貧困なメキシコからの不法移民も待ち構えていた非人間的で過酷なワーキングプアの毎日も衝撃的だった。
労働中に大怪我をしても、不法移民ゆえに保障もされず、ただ使い捨てにされてしまう。それでも家族を養うためには進むしかない。
アメリカも、そしてメキシコも、もはや出口の見えないシステムで回転し続けている。
何かを変えれば何かがしわ寄せを食う、だからどこかで妥協案をみつけるしかないのだろう。
諦観しちまうほかないのかもしれない。

ラテンアメリカ諸国の貧富の格差は、旧スペイン植民地特有の大土地所有制の影響が大きい。土地所有の大きな格差が貧富の差を生み、これが、国内需要の狭隘性をもたらしている。大金持ちたちは先進国から輸入品を買い求めることから、国の経済発展は無理ということになる。搾取によるしか発展性の無い資本主義経済システムの陰の部分。

・・・そんなことを思いながら、観たメキシカンダンス。民族衣装を身に着けた年少の男の子の純真なまなざしが心を打った。




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