tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

下町スナップショット

2015-11-11 23:25:37 | プチ放浪 都会編



スナップショット。通り過ぎていく風景。その一瞬一瞬を切り取っていく。
目に続々と飛び込んでくるものに、どう反応していくか。人が生活する場には、撮影者の意志を超えてレンズがとらえるドラマがある。
さまざまな種類の人間が集まる浅草は、スナップショットの絶好の撮影ポイントだ。
想像力をかき立てる被写体、また強烈で目立つ看板の文字など、そんな現代のエネルギッシュな側面も浮かびあがる。

スナップショットは、撮影機材の発展によって写真家のフットワークが自由になり、構図のバリエーションが増えたことによる。
被写体がカメラを意識する前の自然な表情をとらえることが可能となった。
スナップショットで有名なのは、なんと言っても「決定的瞬間」のアンリ・カルティエ=ブレッソン。
彼は人々の日常にある、それまで誰も気づかなかった美しい瞬間を次々と写真におさめていった。
日本のスナップショットの名手といえば、東京・下谷の下町で生まれた木村伊兵衛。身近な日本の「発見」。戦後の日本人の日常をみごとにとらえてる。
「二度撮りはしない」「相手に撮られたことを気付かせない」。東京の下町や秋田の農村、パリにいたるまで、その町の空気とそこに生きる人々のあるがままのスナップを、「粋なもんです」の口癖とともにライカで数多く切り取った。  

しかし今日では、かなり事情が違ってきている。
被写体に気づかれずに写真を撮った場合、被写体の肖像権に抵触することが指摘されてきている。
基本的には、人物を風景の一部分として撮影していれば、写された人に著しく特定の不利益を与えない限り、肖像権の侵害にはならない。
しかし、多くの場合に肖像権を守るため、偶然に写りこんでいる人の顔をフォトレタッチソフトで加工して、個人を特定できないようにしている。
また商業メディアでは、スナップショットの作品を掲載する場合、不要なトラブルを防ぐため写されたすべての被写体からの承諾を前提とするケースが多い。
スナップショットを撮るには、あまりよい時代とはいえなくなってしまった。

芸術か、身の安全か。それが問題。
・・・何だか無性に写真が撮りたくなってきた。


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